Lv20 ガルテナ
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ものは仕方がないので、俺は受付にいる男と交渉して簡易ベッドを用意してもらうことにしたのである。
まぁ早い話が4人部屋を5人で使うわけである。
受付の者の話を聞く限り、宿屋はどうやらここしかないようなので、現状ではこの方法しかないのだ。
話は変わるが、宿泊料金は厩舎の利用も含め、1泊40ゴールドであった。
フィンドで宿泊した時と比べるとだいぶ安いが、まぁ相部屋なのでこんなモノなのかもしれない。
つーわけで話を戻そう。
入口のカウンターでチェックインを済ませた後、俺とアーシャさんとサナちゃんは部屋に向かった。
レイスさんとシェーラさんには、厩舎に馬と馬車を預けに行ってもらったので、今はいない。後から来ることだろう。
まぁそれはともかく、俺達に宛がわれた部屋は10畳程度の広さの空間であった。
4つのベッドが均等な間隔で置かれているのが、まず目に飛び込んでくる。
その他に、木製の丸テーブルと4つの椅子に化粧台といった調度品の家具が、部屋の奥の方に置かれていた。
また、窓は1つであり、天井にはフィンドの宿屋と同様、質素なシャンデリアが1つだけぶら下がっていた。
周囲の壁は全て板張りで、その影響かどうかわからないが、以前入浴したヒノキ風呂のような芳香が室内に充満していた。その為、室内にいるにもかかわらず、森の中にいるような不思議な感覚に見舞われたのである。
以上の事から、まさしく、木の香りが漂うログハウスといった感じの部屋なのだ。
ちなみに、今見た限りでは、まだ簡易ベッドの方は用意されていないようであった。多分、後で持ってくるのだろう。
部屋の中に入った俺達は、まず荷物の類を部屋の片隅に置き、それから寛ぐことにした。
俺は椅子に腰かけると肩の力を抜いて、背もたれに思いっきり背中を預ける。そして、体内にたまった空気を全て出すかのように、大きく息を吐いたのである。
俺はそこで2人に目を向けた。
するとアーシャさんとサナちゃんは、ベッドにゴロンと横になって寛いでいた。
少しグッタリした感じだったので、だいぶ疲れたのだろう。
無理もない。道中、魔物に警戒しまくっていたし。まぁ俺もだが……。
と、そこで、サナちゃんが俺に話しかけてきた。
「コータローさん、このガルテナには何の用があってきたのですか?」
「ン、ここに来た理由かい? それはね、ある人に会う為なんだよ」
するとそれを聞いたアーシャさんは、寝ていた体をガバッと起こしたのである。
「ある人? それは初耳ですわよ。一体、誰ですの?」
「お師匠様の知り合いがガルテナにいるらしいんですよ。だから、そのお使いみたいなものです」
「ああ、そういう事ですか……」
アーシャさんはそれ以上、突っ込んで訊いてこなかった。
ど
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