Lv20 ガルテナ
[6/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たらこの国にメロンなんて物はないのだ。
俺はシドロモドロになりながら説明を続ける。
「いや、だ、だからですね……メロンというのは……ン?」
と、その時であった。
タイミングよく5人の内の1人が、俺達の方へと近づいてきたのである。
俺はこれ幸いと思い、話を逸らすことにした。
「おや? 1人こっちに来ましたよ」
【え!?】
2人は慌てて前に視線を向ける。
どうやら上手くいったようだ。
そして俺はホッと胸を撫で下ろし、安堵の息を吐いたのである。
俺達の方に近づいてきたのは、目や鼻がスッと整ったダンディな顔立ちをした戦士であった。
ちなみにその男は、短めの黒い髪をオールバックにし、整った口髭を生やしていた。その所為か、某世紀末救世主漫画に出てきた第三の羅将みたいな風貌であった。『白羅○精!』とか『百人から先は覚えていない』とか言いそうな雰囲気を持つ、中々に良い味を出しているダンディ戦士である。
まぁそれはさておき、そのダンディ戦士は馬車に乗る俺達を一瞥すると、レイスさんに話しかけた。
「失礼する。じき夜になるが、貴方がたはどこに向かわれるのだろうか?」
「我々はこの先にあると聞く、ガルテナへと向かっているのだが……それがどうかしましたかな?」
男は後を指さした。
「ならば、このまま進まれるがよろしかろう。途中、二手に分かれているところがあるが、右手の道を進めばすぐにガルテナだ」
「そうですか。教えて頂き、ありがとうございます。ところで、つかぬ事を訊きますが、貴方がたはここで何をされているのですかな?」
「我々はこの近辺の見回りをしているところだ。近頃、魔物の数も増えてきており物騒なものですからな。我々はガルテナを警護する為、村に雇われているのですよ」
「そうでしたか……確かにこの道中、頻繁に魔物と遭遇しましたので、我々も少し数が多いなと思っていたのです」
これはレイスさんの言う通りであった。確かに少々多い気がしたのだ。
「まぁそういうわけです。では、我々も見回りがあるので、これで失礼します。かなり日も落ちてきましたので、貴方がたも急がれた方が良いだろう」
「お気遣い感謝する。では」
と言うと、レイスさんは男に頭を下げた。
馬車の中にいる俺達も、レイスさんに習って彼らに頭を下げる。
そして俺達は、ガルテナへと移動を再開したのであった。
暫く進むと、ダンディ戦士が言っていた分かれ道へと差し掛かった。
当然、俺達は分かれ道を右に進んで行く。
すると程なくして、ログハウスのような丸太を使った建物が並ぶ、集落が見えてきたのであった。
どうやらあれがガルテナのようだ。山奥にある集落だからなのかもしれないが、マルディラントやフィンドと違い、石造りの建造物というのは少ないみたい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ