Lv20 ガルテナ
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、ガルテナはかなり近いのかもしれない。
そして、その看板から更に進んでゆくと、俺達はいつしか、前方に大きく聳えていた山の麓へとやってきていたのであった。
フィンドの辺りから山の姿は見えていたので、やっとここまで来たかといった感じだ。
だが旅はここで終わりではない。目的地であるガルテナは、この山の中だ。よって、環境が変わるここからは、更に気を引き締めなければならないのである。
俺は山中に入る前に、ワンクッション置こうと考え、レイスさんに停まるよう指示を出した。
「レイスさん、近くに川もあるので、山に入る前に少しだけ休憩をしましょう」
「了解した」
レイスさんは手綱を引いて馬車を止める。
そして俺達は、ここで暫しの休憩を挟むことにしたのである。
休憩の合間、俺は地図を広げ、目的地までの道のりをもう一度確認する事にした。
「この地図を見た感じだと、ガルテナは、この山の中を真っ直ぐ進んだ先ですね。途中、1か所だけ分かれ道があるので、そこを右に進めばすぐのようです。ですが、山中は魔物も多いので、ここからは更に警戒を強めて進みましょう」
4人は真剣な表情で頷く。
「コータローさんの言うとおりだ。シェーラよ、後方は頼んだぞ」
「わかったわ、レイス。任せておいて」
「ここから先は山ですし、私も今まで以上に注意しますわ」
「私も油断しないよう、気を引き締めます」
俺は4人の顔を見る。
皆、かなり気合が入っていたので、頼もしい限りであった。
ここで休憩を挟んだのは正解だったかもしれない。
「では、もう少ししたら出発しましょう。日のある内にガルテナには着きたいですから」――
[U]
山の中は鬱蒼と木々が生い茂っており、不気味なほど静かだ。
警戒するあまり、奇妙に曲がりくねった木々の枝や蔦、そして岩などが魔物に見えてくる。
おまけに、今は日が傾いてるのもあって少し薄暗いので、ホラー映画をリアル体験しているような気分であった。
戦時下における極度の緊張は幻覚を見せるというが、これもそういった事の1つなのかもしれない。
まぁそれはさておき、空を見上げると、不味い事に、暗闇と化すのは時間の問題といった感じになっていた。早い話が、夕闇に入る一歩手前である。
その為、俺は焦っていた。なぜなら、魔物の時間がやってくるからである。
魔物が多い山中で夜を迎えるのだけは、どうしても避けたいのだ。
(ガルテナまで、後どのくらいなのだろう……まだだいぶかかるんだろうか……ン?)
と、そこで、馬車の速度が少し落ちてきた。
レイスさんの声が聞こえてくる。
「コータローさん……前方に何者かがいるようだ。敵かどうかは分からないが、昨日の事もある。だから、いつでも戦闘に入れるよう準備してほし
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