Lv19 変化の杖
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で、俺達は今まで通り、自前の馬車での移動となるのである。
つーわけで、話を戻そう。
宿屋の主人との交渉を終えた俺達は、そのままロランさんの道具屋へと足を運んだ。
中に入ると、既に変装を完了した3人の姿が俺の目に飛び込んできた。
ちなみに3人の変装箇所はというと……サナちゃんは、羽帽子と銀縁の眼鏡を装着し、首に茶色いマフラーという格好で、レイスさんはDQ[の主人公のように、頭にバンダナを巻いて、首に茶色いマフラーをしていた。それから、シェーラさんもサナちゃんと同様、羽帽子と茶色いマフラーといった感じの変装であった。
まぁそんなわけで、変装というほどのモノではない。この国では良く見かけるごく普通の格好だ。が、しかし……3人が首に巻いている茶色い布地のマフラーが、この変装の最大のポイントなのである。
これはロランさんから言われた事だが、マフラーはいざという時に目から下を覆う事が出来るので、人相を隠すにはうってつけのアイテムなのだそうだ。
言われてみると、確かにその通りであった。
しかも簡単に、そして素早く顔を隠せる、という利点もある為、俺はこの案を採用する事にしたのである。
「いい感じですよ。今までと雰囲気がガラッと違って見えます。これならば魔物達にも、そう簡単に特定はされないかも知れませんね」
マフラーに触れながら、サナちゃんは頷いた。
「本当です。ロランさんの仰るとおり、この首に巻く防寒具は顔を隠すのに便利ですね。視界が悪くなる事もありませんし、何より不自然じゃありません」
「これは盲点だった」
「本当ね」
レイスさんとシェーラさんも、サナちゃんの言葉に頷いた。
「お気に召していただけたようで何よりです。それと、コータローさんとアーシャさんの分もご用意しましたので、どうぞお使いください」
ロランさんはそう言って、カウンターの上に茶色のマフラーを2つ置いた。
「ありがとうごいざいます。……ところでロランさん、本当にお金の方は良いんですか? さっき変装の話をした時、そんな事を言ってましたけど……」
「ええ、結構でございます。これは昨日のお礼と思ってください。私はこんな事でしか恩を返せませんので、そこはどうかお気になさらないでください」
レイスさんはそこで頭を下げた。
「貴方の心遣い、ありがたく頂戴いたします」
続いてサナちゃんやシェーラさんも頭を下げる。
ついでなので、旅の必需品もここで調達しておくとしよう。
「では皆、ロランさんの店で旅に必要な物を揃えてから、出発しましょうか」
4人は頷く。
そして俺達は、道具類をロランさんの店で幾つか購入し、目的地であるガルテナへと出発したのである。
[Y]
フィンドの町を後にした俺達は、そのまま北へと進んで行く
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