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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv18 旅の決断
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ンの話を要約すると、強い魔物ほど、濃い魔の瘴気が必要という事になる。
 そして、それを基に考えると、非常に薄い魔の瘴気しか漂っていないこのフィンドの辺りは、弱い魔物しか生息できないという説が成り立つのだ。
 確かにその説が正しいならば、あの時現れたアームライオンやベホマスライムといった魔物は、理論的にも異常な事態と言わざるを得ない。
 ここに来る途中、数回魔物と戦ったが、この辺りにいる魔物は、精々、お化けキノコ程度なのである。それを考えると比較にならない強さなのだ。
 ラーのオッサンが言っている内容は本当なのだろうか……。
 それは分からないが、妙に説得力のある話なのも事実であった。
 なぜならば、今の説が本当なら、ここ最近よく聞くようになった魔物が増えたという話や、新種の魔物が現れたという話、そして数年前、突然、強大な魔物の大群に襲われたラミナスという国の話……それら全ての事象が、魔の瘴気というキーワードを用いる事によって、簡単に説明がついてしまうからだ。
 だがしかし……そう考えると、腑に落ちない謎が1つ出てくるのである。
「そういえばさ。町や城といった人の集まるような所って魔物はいないけど、そういう所には魔の瘴気って漂ってないのか?」
 これが気になるところであった。
 町の中やその近辺で、俺は魔物なんぞ見た事がないのだ。
「ああ、そういった所には、魔の瘴気は漂っていない筈だ。コータロー達のような知的種族が沢山暮らすような場所は、太古の昔、精霊王リュビストが施した浄化の結界が幾重にも張られているだろうからな。その中では、清められた清浄な気と魔を退ける力以外は漂う事はない。あのマルディラントとかいう街でも、精霊王の結界が働いているのを我は感じた。だから、今も結界は生きている筈だ。まぁこれは、そこに住まう者達ですら知らぬであろうがな……。いや、魔物が入らないから、そこに知的種族が住み始めたと言った方が正しいか……」
「なるほどね。精霊王リュビストの結界か……。ン、でもロランさんはさっき、ザルマはルイーダの酒場にいたって言ってたな」
 そう……ロランさんの話を信じるならば、ザルマはマルディラントの中にいた事になるのだ。
「確かに、コータローの言うとおり、そこが問題だ」
「だよな。ラーさんの話が本当ならば、魔物がそんな中に入って行けるのも妙な話だし……ン? そういえば」
 と、そこで、ザルマのとったある行動が、俺の脳内に再生されたのである。
「確か……ザルマが変身する時、奇妙な水晶玉を掲げていたな。あれが何か関係してるんだろうか……」
「さあな。そうかもしれぬし、そうでないかもしれぬ。まぁどちらにせよ、今我が言った事は、頭の中にいれておけ。それとこれから先、あの者達と旅を続けるのならば、こういう事が頻繁に起こり得る可能性が高
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