Lv17 フィンドの町
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を先頭に、俺達は進むのである。
ロランさんの後に続き、俺達を乗せた馬車は動き出す。
俺は馬車の車窓から、薄暗いフィンドの町並みを眺めた。
このフィンドは、真っ直ぐ走る街道の両脇に、石造りの家屋が建ち並ぶといった感じの小さな町であった。その為、街道の中継点といった感じがする所である。
また、小さな町ではあるが、寂れているというわけではない。それなりに活気もある。事実、街道には結構な数の馬車や人々が行き交っており、賑やかな雰囲気がそこかしこに見受けられるのである。
今が夕刻というのもあると思うが、それなりに人々が住む、ちゃんとした町であった。
俺達はそんなフィンドの町を進んでゆく。
すると程なくして、ロランさんはやや大きめの建物の前で、馬車を停めたのである。
レイスさんもそこで馬車を停めた。
そこは、清潔感溢れる白い石壁が特徴の3階建ての大きな建物で、正面玄関の上には、これまた大きな看板が掛かっていた。
ちなみにだが、看板にはこの国の文字で『安らぎの館・フィンドナ』と書かれている。モロに宿屋という感じだ。
まぁそれはさておき、ロランさんはそこで荷馬車を下りると、俺達の方へやってきた。
「ここが先程言っていた宿屋です。この左側には宿の主人が運営する厩舎もありますので、馬を休ませることが出来ますよ。それと馬車と馬を売られるのでしたら、宿屋の主人と交渉してみて下さい。ここの主人は馬車や馬の売買もやっておりますから」
「ありがとうございます、ロランさん。そうさせて頂きます」
続いてロランさんは、右側に隣接する2階建ての建物を指さした。
「それと、この右隣の店が、私が経営している道具屋になります。出発する前には是非お立ち寄りください。皆さんにはお世話になりましたのとお詫びの印に、私も奮発するつもりですので」
ロランさんの道具屋は手入れが行き届いているのか、結構綺麗な佇まいを見せる店舗であった。
汚れのない正面の石壁や玄関に掲げられた丸い看板に加え、ピカピカと輝く白い玄関扉がここから見えるので、特にそんな印象を受けたのである。
「へぇ……綺麗な店ですね。わかりました。また寄らせてもらいますんで、その時はよろしくお願いしますね」
「是非、お越しください。さて……それでは皆さん、今日は本当にありがとうございました。道中、私達家族が無事だったのは皆さんのお蔭です」
ロランさんはそう言って、深く頭を下げた。
続いて、奥さんと娘さんも頭を下げる。
「本当に、どうもありがとうございました」
「今日はありがとうございました」
それを聞き、レイスさんは申し訳なさそうに言葉を紡いだ。
「いや、我等の所為でそなた達を巻き込んでしまったのだ。謝るのは我々の方である。……すまなかった」
「ですが、タダで護衛
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