Lv16 黒き魔獣
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な魔力量も多くなるので、当然、身体にも負担が掛かってくる。
それを避ける為にも、しっかりとした魔力の分散作業が必要なのだ。
と、そこで、ザルマの嘲笑う声が聞こえてきた。
【ククククククッ……さて、これで私の傷は全て治癒できました。ではイメリア様、そろそろ貴方の命を貰い受けるとしましょうか。私の任務はラトゥーナの末裔を始末することですからね。他の者達はその後、私がジワジワとなぶり殺しにして差し上げます。待ってなさい】
そう告げるや、ザルマは俺達に向かいズンズンと向かってきた。
だが、丁度そこで、俺の方も準備が整ったのである。
(よし……いくぞ)
俺は杖を地面に突き立て、両手をザルマに向ける。
そして呪文を唱えた。
【メラミ】
俺の両手から直径1mはある2つの火球が出現する。
その刹那、火球はザルマに向かい、物凄いスピードで放たれたのであった。
ザルマは目を見開く。
【何ィッ! 2つ同時に繰り出しただとッ!】
火球はモロに命中し、ザルマを火達磨にした。
【ウギャァァァァァ】
ザルマは叫び声を上げながら、のたうち回る。
(よし……これならいけるかもしれない……)
と思った、その時であった。
【グォォォォォォ】
ザルマは雄叫びを上げると共に、全身から黒い煙のようなモノを噴き出したのである。
俺は我が目を疑った。
「そんな馬鹿な! 火が消えてゆくッ」
そう……ザルマの身体から黒い煙が現れるや否や、炎が鎮火し始めたのだ。
そして、炎が完全に消えたところでザルマは俺を睨みつけ、息を荒くしながら言葉を発したのであった。
【ハァ……ハァ……油断しましたよ。貴方がここまでの魔法の使い手とは思いませんでした。……予定変更です。まずは貴方を無力化するところから始めましょう。あまり使いたくはありませんでしたが、止むを得ません】
ザルマはそこで、黄色い玉が付いている首輪を取り外した。
(あの首輪をどうするつもりだ……あまり使いたくないと言ってたが……)
何をするつもりなのか分からないが、とりあえず、俺は用心の為に、自分の守備力を強化することにした。
【スカラ】
俺の身体に青く光る霧が纏わりつく。
と、そこで、ザルマは口を開いた。
【ほう……ここでスカラですか。何者か知りませんが、良い判断です。では私も貴方に習って、これを使う前に、私自身の回復をしておきましょうかね。ベホイミ!】
ザルマの身体が白く輝き、メラミで出来た火傷が小さくなってゆく。
俺は脳内で愚痴をこぼした。
(回復魔法を使うボスキャラは反則だろ……)
身体が回復したところで、ザルマは独り言ちた。
【クククッ、さて、それでは始めましょうかね。フン!】
ザルマは黄色い玉に握り、魔力を籠める。
そ
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