Lv16 黒き魔獣
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でやられると不味い」
「確かに……。それはともかく、レイスさんとシェーラさんに次の指示をします。効くかどうかわかりませんが、俺が今から奴にルカニを使います。その直後に奴に攻撃をして下さい」
「了解した」
俺は続いて、他の2人にも指示をした。
「それと、サナちゃんとアーシャさんは、自分にスカラを掛けて守備力の強化してください」
2人はコクリと頷くとすぐに実行する。
【スカラ】
そして俺は魔導士の杖を奴に向け、呪文を唱えたのである。
【ルカニ】
その直後、杖から紫色に光り輝く魔力の塊が出現し、ザルマに向かって放たれた。
魔力の塊は、ザルマに命中すると、弾けて紫色の霧へと変化し、奴を覆い始めたのだ。
しかし、それを見てザルマは嘲笑った。
【クククッ、無駄な事です。私にこのような呪文は効きませんよ。フンッ!】
なんとザルマは全身から魔力を放ち、紫色の霧を振り払ったのである。
(クッ……ルカニが効かないとは……)
と、そこで、レイスさんとシェーラさんがザルマに斬り掛かった。
2人の振るう鋭い鋼の刃が、ザルマの身体を切り刻む。が、しかし……ザルマは平然としながら、不敵な笑みを浮かべていた。
【勇ましい事です。ですが、その程度の武器で、今の私に深手を負わせることは無理ですよ。とりあえず、邪魔ですから向こうへ行っていてください】
ザルマは素早く4本の腕を伸ばし、レイスさんとシェーラさんの腕を掴む。
そして、2人を俺の背後にある岩壁へと投げつけたのであった。
「ウワァ!」
「キャァァ!」
ドガッという衝突音がすると2人は地面に落ちてくる。
サナちゃんは2人に慌てて駆け寄った。
「大丈夫ですかッ! レイスにシェーラ!」
「だ、大丈夫です、イメリア様……スカラの効果がありますので、なんとか耐えることが出来ました」
「私も……大丈夫です、イメリア様」
レイスさんとシェーラさんは、ヨロヨロと何とか立ち上がった。
だがその痛々しい姿は、幾らスカラが掛かっているとはいえ、かなりダメージを受けている感じであった。
(相当なダメージを受けたはずだ……早く回復しないと……)
俺は他の2人に指示を出した。
「サナちゃんはレイスさんにベホイミを。アーシャさんはシェーラさんに祝福の杖で回復お願いします」
2人は無言で頷くと、早速、行動を開始する。
そして俺はというと、ザルマを窺いながら、魔力の流れを2つに分ける作業に取り掛かったのである。
俺が今から使う呪文……それはメラミだ。が、しかし、普通に使うのではない。
両手に魔力の流れを分散させて、2つ同時にメラミを行使するのである。
同じ魔法ならば、魔力制御をしっかり行う事でそれが可能なのだ。
とはいえ、メラミのような中級魔法になると必要
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