Lv14 旅の仲間
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ともあり、このイシュマリアとはあまり交流が無いとヴァロムさんは言っていた。
とはいえ、アマツクニ出身の旅人も多少は行き来するので、そういった人達との交流はあるのだそうだ。
空に浮かぶアマツクニとはどんな所なのかはわからないが、俺にとっては非常に気になる場所なのである。
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昼食を食べ終えて暫くすると、アーシャさんは俺を迎えにやってきた。
しかも、ツインテールに丸メガネ、そして、茶色いフード付きのローブという出で立ちで……。
いつもと違う格好なので『一瞬、誰やこの女の子は?』と思ったのは言うまでもない。
恐らく、マルディラントの街の中を歩くので、顔を知る貴族や家臣にバレないよう変装してきたのだろう。
まぁそれはさておき、時間が惜しいので、俺達はその後すぐ、マルディラントへと向かったのである。
風の帽子の力で転移した先は、人気のない寂れた街の一角であった。
建物なども数えるほどしかない所である。
「ここってどこなんですか? 初めて見る景色なんですけど……」
「勿論、マルディラントですわよ。この間、お兄様と外出した時に見つけた場所なんですの。城以外の転移場所も覚えておこうと思ったものですから。ですが、繁華街から離れた区域ですので、少し歩かないといけませんわよ」
「なるほど、そういう事ですか。確かにここなら人気もないし、転移場所にはうってつけですね」
この子なりに、その辺の事は考えているみたいである。
「ところで、コータローさん……」
アーシャさんはそこで言葉を切ると、俺をジロジロと見た。
「そのローブは確か……賢者のローブですわよね。出発は明日の朝だというのに、えらく気合が入ってるのですね」
「ああ、これですか」
俺はそこで自分の身体に視線を向けた。
そう……俺は今、賢者のローブを身に付けているのだ。
この賢者のローブは、それまで装備していた『みかわしの服』と似たローブなので、着ていて非常に楽な衣服である。
また、美しい純白の生地で作られており、裾や袖、それと首元部分に、青いストライプが入るというシンプルな見た目のローブであった。
だがしかし、このローブには1つ大きな特徴があり、胸元に魔法陣のような丸い紋章が刺繍されているのである。しかも、この紋章から常に魔力の流れが感じられるのだ。
確かゲームだと、賢者のローブには、魔法攻撃を低減させる効果と賢さを上げる効果があった気がしたので、もしかすると、この紋章がそれらの役目を担っているのかもしれない。断言はできないが、とりあえず、俺はそう考えたのである。
まぁそれはさておき、俺はアーシャさんに、賢者のローブを着ている理由を説明する事にした。
「これはね、一応、仲間を見つける為の餌みたいなものですよ」
「
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