Lv12 精霊王
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を隠せないのか、目を見開きながら周囲の光景を見回していた。
また、風の帽子の持ち主であるアーシャさんも、キラキラと目を輝かせて、しきりに感動していたのであった。
「す、素晴らしいですわ。これが古代魔法文明の力……。私はついに手に入れましたわ! 素晴らしい古代の遺産を!」
この時のアーシャさんは、某奇妙な冒険の冒頭部にでてきたアステカ部族の族長みたいなノリであった。族長、族長、族長ってな、感じである。
それはさておき、俺達3人は素で、風の帽子の転移する力に驚いていた。
またこれを体験したことで、俺は風の帽子を手に入れられなかった事を少し悔やんだのである。
その後、マルディラント城に戻った俺達は、また客間へと移動した。
そして部屋に戻ったところで、アーシャさんは改めて頭を下げ、ヴァロムさんへの弟子入りを懇願したのである。
「お願いします、オルドラン様。私を弟子にしてください」
その行為は10分くらい続いた。
ヴァロムさんもそんなアーシャさんを見て、かなり悩んでいるみたいであった。
しかし根負けしたのか、暫くすると、ヴァロムさんは諦めたように言葉を発したのである。
「ふぅ……仕方がないのぅ」
アーシャさんはそこで、そっと顔を上げた。
「では、よろしいのですね?」
だがヴァロムさんは首を縦に振らなかった。
その代わりに、人差し指を前に立てたのである。
「1つ条件がございますな。アーシャ様自身がソレス殿下をちゃんと説得しなされ。それが出来たら、儂はアーシャ様を弟子として迎え入れよう。殿下に内緒で、というわけには流石にいかぬのでな。御理解いただきたい」
「お父様を……ですか」
アーシャさんは少し難しい表情になった。
だがすぐに元の表情へと戻ると、笑顔で言ったのである。
「わかりました。お父様を必ず納得させてみせますわ」
「うむ。まずはそこからじゃ」
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