Lv11 魔炎公
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公ヴァロムの名は伊達じゃないですね。……今も十分に魔炎公ッスよ」
「ええ、確かに……。老いたりとはいえ、魔炎公は未だ健在というのを見せてもらいましたわ……」
そして俺達は、目の前の地獄絵図を暫し無言で眺め続けたのであった。
魔物を全て葬ったヴァロムさんは、暫くすると馬車へと戻ってきた。
ちなみにだが、ティレスさんや他の守護隊の方々は、魔物が息絶えたかどうかの確認をしている最中なので、戻ってきたのはヴァロムさん1人だけである。
まぁそれはさておき、アーシャさんと俺は、早速、労いの言葉を掛けた。
「御苦労様でございました、オルドラン様。それと、素晴らしい体験をさせて頂きましたわ」
「ヴァロムさん、お疲れ様でした。凄かったッスよ。あれは一体、何をしたんですか?」
するとヴァロムさんは、なんでもない事のように、軽くこう告げたのだ。
「ン、あれか? あれはラリホーとイオラとベギラマとメラゾーマを使ったんじゃよ」と。
「なんだ、そうだったんですかぁ。ラリホーとイオラとベギラマとメラゾーマをねぇ……って、そうじゃない。違いますよ! どうやって4つも同時に使ったんですか? って事です」
あまりに軽くいったもんだから、俺もついつい流されてしまった。
しかも、メラゾーマを使えたというのが、ある意味驚きである。
その辺の魔法は全て失われていると思ったからだ。
「いや、同時に使ったのは3つだけじゃぞ。最初のラリホーは、違うわい」
「え、3つだったんですか? まぁそれは良いですけど。でも、どうやったらそんな事できるんスか。あまりにぶっ飛んだ魔法の使い方なので、正直、わけが分からないですよ」
「カッカッカッ、まぁそこは追々な。今のお主に話してもまだ理解は出来ぬわい。でもまぁ、とりあえず、名前くらいは教えてやろう。あれはな、【魔生の法】というんじゃよ」
「マショウの法……」
意味がよく分からないが、効果はさっき目の当たりにしてるので、凄い技だというのはよく分かった。
ヴァロムさんは続ける。
「今から1000年以上前になるが、その昔、大賢者アムクリストという偉い人がおってな。その方は、失われた強力な古代魔法を違った形で再現させようと、この技を編み出したのじゃよ。とはいっても、誰にでも扱えるような簡単なモノではないがの」
それを聞き、アーシャさんはウンウンと頷いていた。
「やはり、そうだったのですね。オルドラン様の家系は大賢者に仕えた弟子の系譜なので、そうではないかと思ったのです」
「お、良い勘をしておるの、アーシャ様。まぁそういう事じゃわい」
どうやら、アーシャさんの言った通りみたいである。
しかし……凄い技だ。
同時に幾つもの魔法を使えるなんて、ゲームでも見なかった仕様である。
とはいうものの、ゲーム
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