Lv10 ラーの鏡
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縦にして、電撃を受け止めるように前に突きだす。
その直後、バチバチとスパークする稲妻が魔光の剣に命中し、光の刃に絡みついたのであった。
どうやら上手くいったみたいだ。
映画・スターウ○ーズでは、シスの暗黒卿が放ったフォースの電撃を、ジェダイの騎士がこうやって受け止めていた。それを参考に一か八かでやってみたのである。
両方とも魔力で作られたモノなので、なんとなく上手くいくような気もしたのだ。
だが、完全には無理であった。
防ぎきれない電撃が、俺の手を伝ってくるのである。
(イタタタ……ビリビリと痛いけど、この程度なら、十分我慢できる範囲だ……)
程なくして電撃は消え去る。
デインを凌いだところで、俺はすぐに薬草を使い体力回復に努めた。
そして、アーシャさんに指示したのである。
「アーシャさん、また奴等の攻撃が来るッ。一旦、下がろう」
「は、はい、コータローさん」
俺はアーシャさんの手を取ると少し後退し、化け物との間合いを広げた。
そこでアーシャさんが訊いてくる。
「この化け物達はいったい何なのですの? 攻撃は効かない上に、王位継承者が使う強力な魔法まで使ってくるなんて……」
「アーシャさん……俺の勘だと、こいつ等は倒せません。いや、俺達が死なない限り、倒せない気がします」
「は? 意味が分かりませんわ。どういう事なんですの?」
アーシャさんは首を傾げた。
「これはあくまでも俺の想像なのですが、こいつ等は俺達自身が創り出した化け物のような気がするんです」
「私達が創り出した? 何を根拠にそんな事を……ならば、目の前の敵は、私達の分身や影だとでもいうのですか?」
「そうです。あれは……影……ハッ!? 影だって! ……まさか……真実の扉って」
その時、アーシャさんの一言がスイッチとなって、今まで疑問に思っていたものが俺の脳内で目まぐるしく動き始めたのである。
俺達と対峙する2体の存在。その向こうに見える黄金の扉。消えた入口。扉に書かれていた試練の内容。そして……それらをつなげるプラトンのイデア論。
それらパズルのピースが全て繋がった気がしたのだ。
「……そういう事かッ。なんてこった……俺はとんでもない思い違いをしていた。この扉は実物、いやイデアではないんだ。なら、イデアは――」
「コータローさんッ、また奴らがッ!」
俺は慌てて振り向く。
「クッ、しまったッ!」
【メラ】
なんと、化け物達の1体が俺達へと近づき、メラを唱えてきたのだ。
もう避けれないと思った俺は、腹に力を入れて火の玉を身体で受け止める事にした。
ヴォンという破裂音と共に、俺の胸元で火花が飛び散る。
「あちちちッ」
糞熱かったが、何とか持ちこたえた俺は、即座に魔道士の杖を使い、火の玉を一発お見舞い
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