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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv9  試練の道
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すわね。こんな事を訊いてきた方、貴方が初めてですわ」
 アーシャさんはそう言って、クスクスと笑った。
 そう思うのも無理はないだろう。だって俺、この世界の人間じゃないし。
 まぁそれはさておき、先に進むとしよう。
「じゃあ、そうと決まったところで、次の扉へと行きますか、アーシャさん」
「そうですわね。急ぎましょう」――


   [W]


 俺とアーシャさんはマグマの通路を進んで行く。
 程なくして俺達は、奥にある黒い扉の前へと辿り着いた。
 するとそこで、さっきの銀色の扉と同様、また文字が扉に浮かび上がってきたのである。
 文字は例によって古代リュビスト文字のようであった。
 俺達はその文字に触れる。
 そして、あの声が聞こえてきたのだ。

【これより先は、最後の試練……知性と勇気とその精神を存分に示せ……立ち塞がる困難を振り払い、真実へと繋がる扉を開くがよい】

 声はそれで終わりであった。
「どうやら、これが最後のようですね。今度はなんとなく戦闘がありそうな感じがしますけど、行きますか?」
「行くしかありませんわ。それに今のところ、帰る手段はないのですから、進むしかないのです。でもその前に、戦いがあるかもしれませんので、装備品の確認をしたほうが良さそうですわね」
「確かに」
 というわけで、俺達は武具や薬草などの道具をチェックし、すぐに使える状態にしたのである。

 話は変わるが、薬草は、昨日の武器屋で購入した物だ。
 俺は薬草と聞いて葉っぱのイメージをしていたのだが、店で出された物は、ガラスの小瓶に入った緑色の液体であった。よって、見た目は青汁に近い品物である。
 ヴァロムさんの話によると、幾種類かの薬草をすり潰して調合し、仕上げに水と魔力を加えて作られた魔法薬らしい。飲んでも塗っても即効性の効果があるそうで、すぐに身体を回復してくれるようである。
 というわけで、薬草に関しては、ゲームと同じ効能のようだ。
 それから、アーシャさんの装備はこんな感じである。

 武 ……祝福の杖
 盾 ……無し
 兜 ……銀の髪飾り
 鎧 ……魔法の法衣
 足 ……皮のブーツ
 腕 ……無し
 ア ……金のブレスレット

 俺よりもちょっと良い感じの装備であった。
 魔法の法衣は紺色のローブで、かなり上質な生地で作られている防具のようだ。ゲームだと、攻撃呪文の軽減効果があったはずなので、俺からすると羨ましい装備品である。
 それと祝福の杖だが、白く美しい柄の先端に天使の彫刻が施されており、非常に神秘的な雰囲気が漂う杖であった。
 俺の記憶が確かならば、この杖は確か、道具として使うとベホイミの効果があった気がするので、今の現状と照らし合わせると、非常に頼もしく思える武器なのである。
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