Lv9 試練の道
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いった類の物も、勿論、無い。よって、かなり殺風景な感じの部屋であった。
下へ目を向けると、20畳程度の広さをもつ石畳の床が視界に入ってくる。これも、特筆すべき点など何もない、ごく普通の石畳の床であった。
こんな床を見ていても仕方がないので、俺は頭上へと視線を向ける。
すると、10mくらい上に天井があり、そこには先程の大広間と同様、白く光る丸い石が埋め込まれていた。それらが程よい明るさで室内を照らしているので、視界は良好である。
もしかすると、あの光る石は、古代の魔法技術によって作られた照明なのかもしれない。
まぁそれはさておき、この部屋の様相は、大体こんな感じであった。
(さて……とりあえず、今見た感じだと、あの扉以外何もなさそうだ。最悪の場合、扉を開いて先を進むしかないのかもな。ま、アーシャさんがそうさせてくれるかどうかわからないが……。でも、ここはいったいどこなんだろう……もしかして、とんでもなく遠い場所じゃないだろうな。勘弁してくれよ、ほんと……)
アレが旅の扉ならば、今まで俺達がいた建造物の中ではなく、遠く離れた地という可能性も十分にあるのだ。が、とはいうものの、今そんな事を考えても、結論が出ないのは明白であった。
なぜなら、それらを判断する為の材料が何もないからである。
室内を確認した俺は、アーシャさんに視線を向ける。
するとアーシャさんも俺と同じく、周囲を念入りに見回しているところであった。
見知らぬ場所に放り出されたような感じだから、こうなるのは当然だろう。
まぁそれはさておき、今はそんな事よりも、これからどうするかである。
俺達の選択肢は、銀の扉を潜って先に進むか、救出部隊が来るまで暫しここに留まるか……その二択だ。
(さて……どうするといいんだろう。でも、あまり勝手な行動すると、この子の事だから、突っかかってくるのは目に見えているんだよな。はぁ……よりによって、なんでこの子と二人っきりになったんだろう。やたらと俺を敵視するから、この子、苦手なんだよな……。でも、後でややこしい事になると面倒だし、一応、訊いてはおくか)
つーわけで、とりあえず、アーシャさんに確認してみた。
「あのぉ……アーシャ様、これからどうしますか? 目の前には銀色の扉がありますけど」
アーシャさんは俺に振り向く。
「どうって……決まってますわ。オルドラン様とお兄様がこちらに来るまで、ここで待機です。ですからコータローさんは、私の許可なしに、勝手な事はしないでくださいね」
思った通りの答えが返ってきた。
(まぁいいや……俺も疲れたから、少し休むとしよう)
俺はその旨を伝えておいた。
「はい、わかりました。じゃあ、私は暫く休憩しますので、よろしくお願い致します」
そして、俺は床に腰を下ろし、一
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