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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv8  太陽神
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は、人の倍以上はありそうな、大きな長方形の石板のようであった。
 しかもその石版は、縦ではなく、横に寝かせて台座の上に置かれている為、俺は一瞬、石の棺でも置かれているのかと思ったのである。
 それと、この石板の四隅には、ローブ姿で頭にフードを被った老人の石像が4体置かれていた。ちなみにそれは、隠者のタロットカードに描かれている老人の姿に似た石像であった。
 だが、この石像……向きが少し変であった。
 なぜなら、この4体の石像全てが、中心にある石板を覗き込むような仕草をしているからである。おまけに姿勢も、前に乗り出したような感じなのだ。
 いかにもココに何かあります、と言っているような構図であった。
(この石版と石像はなんなんだろう……わけがわからん……ン?) 
 と、そこで、前を歩くヴァロムさんが立ち止まった。
 他の者達もそこで立ち止まる。
 そこは石板のある位置から、少し離れた所であった。
 微妙な位置で止まったので、俺はヴァロムさんに訊ねた。
「ヴァロムさん、どうしたんですか? 祭壇はもう目と鼻の先ですよ」
「初めて入る建造物じゃ。用心するに越した事はないじゃろう」
 どうやら、罠が無いかを確認するという事なのだろう。 
 それから暫しの間、ヴァロムさんは床や天井にジッと視線を向け、不審な個所はないか確認していった。
 そして、一通り確認したところで、皆に告げたのである。
「ふむ……恐らく、罠や仕掛けの類は無いじゃろう。では、祭壇を拝ましてもらうとするかの」
 俺達は移動を再開する。
 程なくして祭壇の前に来た俺達は、暫し無言で、石版に視線を注いだ。
 すると、石版の中心には太陽の絵のようなものが描かれており、その周囲には、あの古い書物で見たのと同じような文字が、沢山刻み込まれていたのだ。
 もしかすると、これが古代文字というやつなのかもしれない。
 と、そこで、アーシャさんの声が聞こえてきた。
「これは古代リュビスト文字……私には分からない文字が多すぎますわ。オルドラン様、解読できそうですか?」
 ヴァロムさんは顎鬚を撫でながら返事をした。
「ふむ……そうじゃな。解読は出来ると思うが、ここまでびっしり古代リュビスト文字が書かれておると、流石に時間がかかるの。じゃが、かといって手をこまねいているわけにもいくまい」
 そこで言葉を切ると、ヴァロムさんは皆に告げた。
「では、これより儂は石版の解読作業に入る。守護隊の者は暫し休んでくれて構わぬぞ。ただし、余計な物には触れぬようにな」
【ハッ】
 続いてヴァロムさんは、アレサンドラ家の2人に視線を向けた。
「それからティレス様とアーシャ様は、儂の解読した言葉を何かに控えてほしいのじゃが、良いかの?」
「分かりました」
「分かりましたわ」
「うむ、
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