Lv8 太陽神
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てくださいませんか。勝手にウロチョロされると迷惑なんですから」
「は、はい。申し訳ありませんでした」
なんて嫌な言い方する女なんだ。
顔は可愛いけど、なんかムカついてきた。
(ここは我慢だ……と、とりあえず、深呼吸して落ち着こう。たまにバイトで遭遇する嫌な客だと思えばいいんだ……)
などと考えながら、俺はカチンときた頭を冷やすことにした。
と、そこで、ティレスさんがアーシャさんを諫める。
「アーシャ! 言いすぎだ。すまないね、コータロー君」
「いや、今回のは自分が悪いのです、ティレス様」
「そうですわ、お兄様。悪い事は悪いと言うべきなんです」
アーシャさんはそう言うと、怒ったように腕を組むのであった。
まだご立腹のようだ。
(はぁ……ツンツンした子やなぁ……こりゃソレス殿下が頭を悩ませるのもわかるわ)
俺がそんな事を考えていると、ヴァロムさんが話に入ってきた。
「まぁまぁ、アーシャ様も落ち着いて。事情はどうあれ、行く手を阻む物も無くなったのじゃ。これはもう終わりにして、次に行きませぬか?」
「そ、そうですわね。それが目的なんですし」
「ではオルドラン様、外には魔物もおりますので、ここにいる守護隊の半数を、入口の守りに配置したいのですが、それでもよろしいですか?」と、ティレスさん。
ヴァロムさんは頷いた。
「うむ。それで構わぬ」
どうやら、更に少ない面子で中へと進む事になりそうである。
戦力が少なくなるので不安ではあったが、かといって、後ろから魔物に襲い掛かられるのはあまり嬉しくはない。なので、今はこの方法がベストなのだろう。
まぁそれはさておき、ティレスさんが守護隊への指示を終えたところで、ヴァロムさんは腰から杖を取り出した。
「さて、それでは出発の前に、明かりを灯すとするかの……レミーラ!」
するとその直後、ヴァロムさんの掲げた杖の先端に、眩く輝く光が灯ったのであった。
それはまるで、ナイター照明とかで使われる水銀灯のような輝きであった。
これならば、相当明るく周囲を照らせるだろう。
レミーラ……懐かしい呪文である。
以前プレイしたドラクエT(リメイク)では、松明よりも明るかったので、結構お世話になったのを思い出した。
これを見る限り、松明なんか話にならない明るさだ。
だがこの呪文、時間が経つと段々と消えてゆくのが難点なのである。が、今となっては懐かしい思い出だ。
ヴァロムさんは明かりを灯すと、皆に告げた。
「それでは今より、この奥へと進もうと思う。じゃが、その前に言うておく事がある。中はどんな仕掛けがあるか分からぬ。危険を未然に回避する為にも、迂闊に何にでも手を出さぬよう、気を付けるのじゃ。よいな?」
【ハッ】
「では行くとするかの」
そし
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