Lv7 イデア遺跡群
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造物は本当に馬鹿でかかった。
高さは見たところ30mくらいあり、正面の幅は50m以上は優にありそうであった。おまけに入口もデカい。形はアーチ状で、幅が約10m、高さが10mくらいはありそうだ。
全て石造りで、所々に色褪せた部分や風化している箇所もあったが、まだまだ堅牢さは衰えておらず、しっかりとした佇まいをしていた。これならば中に入っても、脆くて崩壊するなんて事はないだろう。
守護隊員達が周囲の安全を確認し終えたところで、俺達は巨大建造部の中へと足を踏み入れた。
俺はそこで周囲をぐるりと見回す。
すると中は、吹き抜けの天井になっており、入って10m程度のところまでで行き止まりとなっていた。
この空間を囲う石灰岩のような白い石壁には、凶悪な魔物達と戦う人々の様子が彫刻されており、それらは壮大なストーリーを感じさせる絵巻のようになっている。
また、入って正面の壁には大きな石の扉のような物があり、その中心には、青く透き通る水晶球が埋め込まれているのである。
その他にも、扉みたいなモノには文字のようなものが彫り込まれていた。ちなみに、なんて書いてあるのかは、勿論、俺にはわからない。
というわけで、一応、目につくのはそういった物だけのようだ。他には何もない。
だが正面にある石の扉らしきものは、その大きさが異様であった。
なぜならば、高さと幅が10mはありそうな感じなのである。
こんな馬鹿でかい扉を俺は未だ嘗て見た事はない。
その為、これは本当に扉なのかどうかすら、疑わしいレベルなのであった。
とはいえ、他に目につくモノもないので、俺はヴァロムさんに訊いてみた。
「見たところ何もないみたいですけど、ここに何かあるんですかね?」
「ふむ……とりあえず、正面にある扉らしき所へ行ってみようかの」
「はい」
俺は気のない返事をすると、ヴァロムさんの後に続いて移動を開始した。
ティレスさんとアーシャさんも俺達に続く。
程なくして扉らしきモノの前に来たところで、俺達は一旦立ち止まり、暫しそれを眺めた。
するとヴァロムさんは何かを見つけたのか、更に扉らしきモノへと近づく。
そして、扉らしきモノに彫りこまれた文字を指でなぞり、ヴァロムさんはそれを口に出して読んだのである。
「……ここに古代リュビスト文字で何か書かれておるな。ええっと、なになに……真実を……求めし者よ……青き石に触れて魔力を籠めよ。そして解錠の言霊を紡ぐがよい……。解読するとこんな内容じゃな」
アーシャさんは首を傾げる。
「解錠の言霊? 何らかの呪文を唱えろという意味なのかしら」
「ふむ……さてのぅ。じゃが、そう考えるのが自然じゃろうの」
「オルドラン様。この遺跡に、その手掛かりがあるのでしょうか?」と、ティレスさん。
「
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