Lv7 イデア遺跡群
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遺跡群へと移動を始めてから、1時間程経過した。
周囲の景色は相も変わらずだが、風が吹き始めたこともあり、辺り一面に広がる草原は、海の波のように靡いていた。
俺はその光景を眺めながら、遺跡まであとどのくらいなのだろうかと考える。
そんな中、ティレスさんの声が聞こえてきた。
「ところでオルドラン様。コータロー君は、どのくらいの魔法が使えるのですか?」
「ふむ。こ奴はまだ駆け出しじゃから、それほどの魔法は使えぬ。ほぼ入門したてと思ってもらって結構じゃ」
「へぇ、ではコータローさん。その魔導士の杖が似合うように、もう少し精進しなければなりませんわね」と、アーシャさん。
「はい、そう思って努力しているところです」
俺はそう言って、右手に持つ魔導士の杖に目を向けた。
そう……実は昨日、魔導士の杖も買ってもらったのだ。
というわけで、俺は今、ライトセーバーもとい正式名称・魔光の剣と、魔導士の杖という二つの武器を装備しているのである。
何故、二つも買う事になったのか?
これには勿論理由がある。いや、正確には、両方買うというよりもセット販売と言った方が正しいだろうか。
実は昨日、武器屋で魔光の剣に感動していた時、ボルタックとかいう店主は、俺達に向かってこんな事を言ったのである――
「お客様、そちらの品は魔光の剣と申しますが、まだ試作品な為、私共の店では正式に売り出す商品ではございません。ですので、魔導士の杖を買うなら、タダでお付けましょう」と。
それから、こうも言ったのだ。
「そして出来れば、魔光の剣を使った使用感や改善点などを、私共に教えて頂けるとありがたいのです。今後の為にも、それらの有益な情報は、魔導器の製作家に伝えねばなりませんから」――
とまぁそういった理由から、魔導士の杖まで買うハメになったのであった。
ちなみにだが、購入したのは武器だけではない。勿論、防具もだ。
今の俺の装備はこんな感じである。
武 ……魔導士の杖と魔光の剣
盾 ……無し
兜 ……無し
鎧 ……みかわしの服
足 ……皮のブーツ
腕 ……皮の篭手
ア ……金のブレスレット
はっきり言って、武器と鎧以外はあまり大した装備ではない。が、こんな装備でも、購入金額は3500ゴールド以上だったのである。
結構、大きな出費だと思ったので俺は悪い気がしたが、ヴァロムさんは顔色変えず支払っていたのを考えると、さほど苦ではないのだろう。流石に貴族なだけあって、お金は持っているようだ。
まぁそんなわけで、俺も見た目だけは、ドラクエ世界の住人らしくなったようである。
つーわけで、話を戻そう。
それから更に時間が経過した。
周囲の景色は草原に変わりないが、平坦な地形から若干の起伏がある波
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