Lv6 古代の魔法(i)
[8/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
や皮の鎧クラスの武具しかないのかもしれない。
まぁそれはさておき、一通り見たところで、ヴァロムさんは鋼の剣の前へと、俺を連れた来た。
「コータローよ、お主、剣は使った事があるのか?」
「いえ、ありません」
「ぜんぜんか?」
「まったくありません。というか、ここに来る前に住んでたところでは、そんな物を持ってると、銃刀法違反でしょっ引かれますので、使うなんてもってのほかです」
「ジュウトウホウ? ……まぁいい。ともかく、一度手に持ってそこで振ってみよ。言っておくが、これは盾を装備して使う事が前提の剣じゃから、片手でだぞ」
ヴァロムさんはそう言うと、武器コーナーの試し振りをするスペースを指さした。
というわけで、俺は鋼の剣を手に持ち、試しに振ってみる事にした。
で、その結果はというと……。
(こんなの片手でなんて無理。重すぎて、俺の貧弱な筋肉では無理です……残念)
持った時に、3kg以上はありそうな感じがしたから、嫌な予感はしていたのだ。
まぁそういうわけで、ある意味予想通りの結果なのであった。
「この分じゃと、鋼の鎧も無理じゃな。お主は儂と同じで、魔法使い用の武具にするしかないの」
「ええ、そのようですね。正直、甘く見てました」
やはり、ゲームと現実は違うようだ。
ゲームだと、戦士系の職業だったらレベルに関係なく、誰でも装備できる事を考えると、俺は戦士系ではないのかもしれない。少しがっかりである。
そんな事を考えていると、店員が1人こちらにやってきた。
その店員は、頭の天辺が禿ている小太りな中年のオッサンであった。
揉み手をしながら、ニコニコとした営業スマイルを携えているのが、いかにも商売人といった感じである。
オッサンは俺達の前に来ると、丁寧に挨拶をした。
「いらっしゃませ。私、店主のボルタックと申します。何かお探しのようですが、どういった物を探しておられるのでしょうか?」
(ボ、ボルタック? ……某3Dダンジョンゲームの商店みたいな名前だな)
色々と突っ込みどころ満載の名前である。
「うむ。この男に合う武具は無いかと思って、今、色々と見ておるのじゃよ」
「おお、左様でございますか」
というと、このオッサンは品定めするかのように、俺をジロジロと見た。
そしてニコッと微笑むと、杖が置かれたコーナーを指さしたのである。
「私が見たところ、お客様はあちらの装備品が適しているように思いますが」
「うむ。儂もそう思っておったところじゃ。それではコータローよ。今度はあっちのを装備してみよ」
「杖かぁ……。まぁ仕方ないか」
というわけで俺達は、杖のコーナーに移動するのである。
沢山並んだ杖の前に来たところで、ヴァロムさんは、先端に赤い水晶が嵌め込まれた木製の杖を指さした
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ