Lv6 古代の魔法(i)
[7/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、様々な店が建ち並んでいた。が、しかし……俺はそこで少し疑問に思ったのである。なぜなら、それらの中には、武器を売っているような店は、一つもなかったからだ。あるのは贅沢品や生活雑貨を売るような店ばかりなのである。
(こんな所に武器屋なんてあるんだろうか? まぁこんなアットホームな商店街に、殺伐とした武器が売ってる方が、そもそもおかしいともいえるが……ン?)
ふとそんな考えが脳裏に過ぎる中、ヴァロムさんはえらく狭い路地へと入っていった。
俺もそれに続き、路地へと入ってゆく。
そこは表の華やかさと比べると、些か、暗い感じのする通りであった。
なんとなく、裏社会に通じてそうな日の当たらない道である。
(やっぱ武器屋はこういう雰囲気の所が似合ってるよな……もうそろそろかな)
などと考えつつ、俺はヴァロムさんの後に続き、その陰気な路地を進んでゆく。
すると程なくして、剣と槍の絵が描かれた看板が見えてきたのであった。
看板を見る限り、モロに武器屋といった感じの佇まいで、しかも、コンビニ4店舗分くらいはありそうな平屋の大きな建物であった。
どうやらアレが目的の店のようだ。
そして俺達は、その店の中へと足を踏み入れたのである。
武器屋に入った俺は、そこで店内を見回した。
店の中は、武器や防具に加え、道具類が並ぶ棚で埋め尽くされていた。
しかもそれらは、各ブースに分けられて綺麗に整理整頓されており、訪れた客が探しやすいようになっているのである。
こういう中世的な世界の武器屋というと、俺的には、乱雑に並べられているイメージがあったが、ここはやはり購入許可証を持っている人が来る店だからか、整理整頓はしっかり行われているみたいだ。
また、品揃えもかなりのモノであった。高そうな武器や防具が、マネキン人形の如く、幾つも置かれている。
(ほぇ……こりゃ凄いな。服売ってるような感じで武具が置いてあるよ。……でも、客がいないんだよな。ひょっとして、俺達だけか?)
店内を見回してみたが、客は誰もいないようであった。
もしかすると、俺達が開店第一号の客なのかもしれない。
「さて、ではコータローよ、まずは順に見ていこうかの」
ヴァロムさんはそう言って剣や鎧があるブースを指さした。
「はい」――
それから30分くらいかけて、俺達は店内を見て回った。
店内にある物で目に付いたのは、鋼の剣や鋼の鎧といった定番の武具や、魔導士の杖や理力の杖に絹のローブとか、みかわしの服といったところだろうか。
まぁ早い話が、ここで売られている物は、ゲームの中盤に入りかけた頃に手に入れるような武具ばかりであった。なので、一応、それなりの物が揃っているようである。
この店でこの品揃えという事は、二等区域にある武器屋だと、銅の剣
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ