Lv6 古代の魔法(i)
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れているのは20種類程度ですから。もう少し、お勉強をなさった方がいいですわね」
なんかちょっとムカつく言い方である。
とはいうものの、立場は相手の方が上だ。
だから、ここは適当に流しとこう。
「そうだったのですか。ありがとうございます、アーシャ様。大変、勉強になりました」
「ですが、コータローさんの言った事も満更でもありませんわね。確証はありませんが、古の時代には、今よりも沢山の魔法があったと古い文献には記されておりますから。そして、それらの中には、嘘か真か、自由に街を行き来できる魔法や、竜に変身する魔法なんてモノもあったそうですしね」
自由に街を行き来できる魔法と竜に変身する魔法……ああ、あれの事か。
「それって、ルーラという呪文とドラゴラムという呪文の事ですよね?」
だが今の言葉を発した瞬間、この場にいる全員が食事の手を止め、俺の顔を不思議そうな目で見ていたのである。
(な、何だ、一体……俺なんか変こと言ったか……)
アーシャさんは、首を傾げて訊いてきた。
「ルーラ……ドラゴラム……なんですの、その呪文は?」
「へ? 何って……」
と、そこで、ヴァロムさんが咳払いし、話に入ってきた。
「オホンッ。まぁそれはそうと、明日の朝にはイデア遺跡群に向かいたいので、我々も今日はこの朝食が済み次第、装備や道具類を整えようと思っております。そういう事ですから、ティレス様とアーシャ様も、十分に準備を整えておいてくだされ」
「ええ、勿論ですとも。わかっておりますわ。オルドラン様」
今のヴァロムさんの態度を見る限り、俺は少し余計な事を言ってしまったのかもしれない。
このドラクエ世界における魔法について、俺はもっと深く知る必要がありそうだ。
[U]
朝食を終えた俺とヴァロムさんは、早速、一等区域にある武器屋へと向かった。
この一等区域は、城塞の外にある二等区域とは違い、物凄く綺麗な景観の街並みであった。
俺達の進む石畳の道路にはゴミも少ない上に、路肩には綺麗な花が育つ花壇が幾つもあった。
これを見る限りだと、貴族や金持ちの住む区域とあって、街の美化はかなり意識しているのだろう。
また建造物の全てが石造りで、それらは白や灰色といったシックな色合いのモノばかりであった。
見たところ、塗料などによる着色はないようである。
現代の日本のように、色の統一感がない街並みとは異なり、このマルディラントは、統一感のある整った美しさが特徴の街であった。
(こういう街並みもいいねぇ……古代ローマの遺跡は本とかで見た事あるけど、当時はこんな街並みだったのかもな……)
俺とヴァロムさんは、そんな街並みを眺めながら進んでゆく。
だがその道中、人気のない場所に差し掛かったところで、周囲を警戒
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