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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv6  古代の魔法(i)
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なぁ……確かに、アーシャ様だけならばそうなりますな。それに危険な場所ですので、儂はあまり賛成は致しませぬ」
「そういう事だ、アーシャよ。だから、お前は、そんな――」
 話している最中のソレス殿下を無視して、アーシャさんはヴァロムさんに言った。
「ではオルドラン様。私をお守りする者が他におればよいのですね?」
「まぁのぅ……むぅ」
 尚もヴァロムさんは渋い表情をする。
 続いてアーシャさんは、ティレスさんへと視線を向けた。
「お兄様、イデア遺跡群へ行くときに、マルディラント守護隊の者を何人か私にお付けする事は可能でございますか?」
「仕方ない……。そういう事なら、俺と部下数名が直接、お前に同行してやろう。俺もイデア遺跡群の現状を、いつか調査せねばと思っていたところだからな」
 ソレス殿下は勝手に進んでいく会話を見ながら、口をパクパクさせていた。
 そしてアーシャさんは、そんなソレス殿下に視線を向け、自信満々に告げたのであった。
「では、お父様、オルドラン様のご提案通り、私をお守りする護衛の者も手配できました。これならば、問題ありませんわよね?」
「だ、だがしかし……ううぅぅ」
 ソレス殿下は苦虫を噛み潰したかのような表情であった。
 だが諦めたのか、そこでティレスさんに視線を向け、語気を強めて言ったのである。
「ええい、ティレスよ。くれぐれもアーシャに勝手な振る舞いはさせるなよ。いいな?」
「わかっております。父上」
 次にソレス殿下は、ヴァロムさんに視線を向ける。
 そして申し訳なさそうに、頭を下げたのだった。
「オルドラン卿よ……こんな事になって誠に申し訳ない。アーシャが馬鹿な事をしようとしたら、厳しく叱ってやって欲しい。そしてアーシャの事を守ってやってくれぬだろうか?」
 ヴァロムさんは腕を組み、しんみりと返事した。
「こうなった以上、やむを得ませぬな。分かりました。儂の持つ知識を駆使し、責任を持ってアーシャ様をお守り致しましょう」
 と、そこで、ナウ○カに出てきたクシャナ殿下みたいな髪型をしたサブリナ様も、ヴァロムさんに頭を下げた。
「私からもお願い致しますわ、オルドラン卿。アーシャは向う見ずなところがありますので、気を付けてください」
「わかっております、サブリナ様」
 続いて、髪型をツインテールにしたエルザちゃんも話に入ってきた。
「え〜いいなぁ。お兄様とお姉様だけずるい〜」
【お前は絶ッッッ対に、駄目だッ!】
「ひッ!?」
 ソレス殿下は物凄い形相でエルザちゃんにダメ出しをした。ある意味メンチ切ってる状態だ。
 そしてエルザちゃんは、そんなソレス殿下に少し怯えているのである。
 まぁこうなるのも無理はないだろう。
 しかし、俺はそんなソレス殿下を見ていたら、少し気の毒になったのである
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