Lv5 ミュトラの書
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代の魔法についてから――」
というわけで、暫くの間、ヴァロムさんはアーシャさんから質問攻めに遭うのであった。
[U]
ソレス殿下との会談を終えた俺達は、城内にある一室に案内された。
そこは先程とよく似た部屋であったが、唯一の違いはベッドが三台置かれているという事だろうか。
ちなみに置かれているのは、勿論、高級感が漂うベッドで、良い夢を見れそうなフンワリとした布団と枕が印象的であった。今すぐにでも横になってみたいくらい、フカフカそうなベッドである。
まぁそれはさておき、部屋の中に入った俺とヴァロムさんは、ソファーに腰かけて全身の力を抜き、まずは寛いだ。色々とあったので、流石に肩や首が凝ったのである。
「ふぅ……それにしても疲れましたね、ヴァロムさん」
と言いながら、俺は肩を回した。
「そうじゃな。しかし、コータローよ。先程は少し驚いたぞい。太守を前にして、あんなに堂々とした挨拶ができるとはな。普通、お主くらいの若造なら、太守を前にすると、もっとオドオドした感じになるからの」
「へぇ、そうなんですか。まぁあれは、前のところでの職業柄だとでも思っておいてください。それに作法が分からなかったので、もう開き直ってましたしね」
まぁ職業と言っても、スーパーでのバイトだけど……。
と、そこで、さっきのやり取りで気になった事を思い出した。
「あ、そうだ、ヴァロムさん。さっきミュトラの書というのを見せてほしいと、ソレス殿下に言ってましたけど、それって何なのですか? なんとなく、危険な感じのする書物のように聞こえましたけど」
ヴァロムさんは目を閉じると静かに話し始めた。
「ミュトラの書……このイシュマリア国において、魔の神が記した災いの書物と云われておるものじゃ。全部で九つあるのだが、その内の一つが、このアレサンドラ家にて厳重管理されているのじゃよ」
「災いの書物……ですか」
「うむ。儂も見た事ないので、記されておる内容までは知らぬがな。見れるのは、管理を任された八支族の者だけじゃ」
とりあえず、曰く付きの書物だという事はよく分かった。
「へぇ、そうなんですか。あ、それとさっき、武器の購入許可証とかイデア遺跡群への立ち入りの許可とか言ってましたけど、何なんですか、それ」
「そういえば、コータローにはまだ教えてなかったの。このイシュマリアではな、治安維持の為に、高度な武器や魔導器の類は、その地域の守護を司る武官の許可がなくば、購入出来んようになっておる。そこまでの物を求めぬのであれば、そんな許可も要らぬのだがな」
「ああ、そういう事なんですか。なるほど」
考えて見れば、ここでは剣や槍に弓といった物は立派な兵器である。
なので、こういう対応を取るのは、至極当然なのかもしれない。
「それとイ
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