Lv3 修行
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
物なのである。
だがまぁそうは言っても、一応、修行用の防具らしいので、そこにはある程度の線引きはしておいた方がいいのだろう。
あえてこれらに名前を付けるなら、大リーグ養成ギプスならぬ魔法使い養成ギプスといったところだろうか。
まぁそんなわけで、俺のイメージ的には、魔法使いの星を目指すような防具達なのであった。
話は変わるが、今でこそ、ある程度動けるようになったが、初日はエライ目にあったのを思い出す。
なぜなら、これを装備した直後は、やりたくもないのに匍匐前進での生活を余儀なくされたからである。
1m動くのにもヒィヒィ言ってたのだ。
当然、飯を食うのも一苦労であった。勿論、小便や大便も……。
要するに、介護が必要な一歩手前、という感じの状況に陥っていたのである。
一つの動作をするにも、細かく魔力制御をしなければならいないから、俺みたいなど素人の場合は当然の結果である。
その為、最初の数日は、本当に地獄の様な日々であった。
だが、苦労の甲斐もあり、俺もここにきてようやく、負荷を軽減するコツのようなモノをつかんだので、当初と比べると、大分まともに生活が送れるようになってきたところなのである。
つーわけで話を戻そう。
周囲の片付けを終えた俺は、とりあえず、ヴァロムさんの所に行って終了報告をする事にした。
ヴァロムさんは朝からずっと机に向かっており、何かの書物を見ているようだ。
かなり熱中しているのか、俺の接近にも気付いてないようであった。
「あの、ヴァロムさん。一応、掃除の方は終わりましたけど」
ヴァロムさんは振り返る。
「ン? ああ、終わったか。ほう、綺麗になったの。お主、中々に使える弟子じゃわい。カッカッカッ」
このジジイはサラッと適当な事を言う。
(いつの間にか、居候から弟子になってるし……)
まぁそんな感じだから否定はしないが。
「はいはい……。でも、この防具を外してくれたら、もっと綺麗に掃除しますよ」
「それは駄目じゃ。諦めい」
「でしょうね。ン?」
と、そこで、机の上に広げられた古めかしい書物が、俺の視界に入ってきたのである。
材質が羊皮紙なのか分からないが、所々が茶色く変色した書物であった。
(なんか、知らんけど、かなりの年月経ってそうな書物だな……何が書いてあるんだろう……)
ふと気になり、俺は机の脇から書物を覗き込む。
すると、鏡のような絵とパルテノン神殿のような絵が目に飛び込んできた。
絵の構図としては、鏡から神殿に向かって光が放たれているといった感じであろうか。
そして、この絵の周囲には、見た事もない文字がみっしりと記されているのである。
勿論、俺には何が書いてあるのか、さっぱり分からなかった。
どことなく文字の形がルー
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ