Lv3 修行
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、頑張れ。カッカッカッ」
俺は深い穴に突き落とされた気分になった。
「ちょっ、ちょっと待ってよ。こんな防具ずっと着けてたら、何もできないじゃないかッ!」
「カッカッカッカッカッ」
だが俺の訴えに対してこのジジイは、水戸の御老公のように、遠慮なく豪快に笑うだけなのであった。
流石にムカついたので、俺も遠慮なく言ってやった。
「ふざけんなよ、ジジイッ。 は、外しやがれッ! 笑っている場合じゃねぇよ。この糞ジジイッ。外せッ、コノヤロー!」
「カッカッカッカッカッ」
【ち、畜生! 鬼ッ! 悪魔ッ! 人でなしィィィィ! ウワァァァン】
俺は絶叫した。
(なんでこんな目に遭わなければならないんだよ……俺がいったい何をしたってんだよ。このジジイィィィィィ!)
今まで良い人だと思っていたが、この時を境に俺は考えを改めた。
俺はこれを機に、嫌な糞ジジイという称号を、このヴァロムさんに与えたのである。
[U]
俺がこの世界に来てから、はや2週間が経過した。
とはいっても、この世界に1週間という概念はない。
ただ単に14日ほど経過したから、便宜上、慣れ親しんだ2週間という表現を使っただけだ。
それにこの世界での1日の長さは、一応、地球とよく似たものであるので、その表現でも問題はない筈である。
また、ここでは週という概念はないが、俺達の世界でいう1か月という考え方に近いものはあるみたいだ。
それら月の名前は確か、アレスとかジュノンとかいう名前だったか……。
他にも幾つかあったが、その辺のところは、俺もまだはっきりとはわからない。
とりあえず、追々、勉強していこうとは思っているところである。
まぁそれはさておき、俺は今、住居内の整理整頓をしている最中であった。
居候の身分なので、このくらいの仕事はしなきゃならんのだ。
だがとはいっても、ただ整理整頓をしているわけではない。
傍目からは、掃除をしている風にしか見えないが、これも心身をというか、魔力を生み出す魂を鍛える為の修行をしている最中なのである。
そう……あれからもずっと俺は、あの妙ちくりんな防具類を装備し続けているのだ。
この防具は、ヴァロムさん自身の手によって以前作成したものだそうだが、決して防御力や攻撃力が上がったりする装備品ではない。
寧ろ、それらを下げる役目を持った、ある意味、呪われたかのような品々なのである。
というか、ハッキリ言って、呪われた防具と言い切っても問題ないように思える。
これがゲームなら、ドラクエで定番の呪われた効果音が聞こえたに違いない。まぁ俺の場合は、アイテムを装備した時ではなく、冒険の書が消えた時にしか聞いた事はなかったが……。
と、とにかく、そう思わせる程に厄介な代
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