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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv2  イシュラナの洗礼
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る。
 これは不思議な現象であった。
 現実の俺は目を閉じている筈なのに、目の前には白い光の世界が広がっているのだ。 
 今までの人生でなかった経験である。
 そういえばヴァロムさんは言っていた。
 この洗礼は魂の目覚めを促すモノと……。
 ならば、これは俺の魂が見ている光景なのかもしれない。
 そう考えると、この現象にも少し納得が行くのだ。
 不思議だが、とりあえず、そう思う事にしよう。

 俺は光の世界を見回す。
 周囲を埋め尽くしたこの白い光は、穏やかな海のように静かに波うっていた。
 その為、俺自身が光の海の中をユラユラと漂っているかのようであった。
 しかも、何故か分からないが、妙なリラクゼーション効果もあるのだ。
 というわけで、あまりにも気持ちが落ち着くことから、俺はこの浮遊感と光の海を少し堪能する事にしたのである。
 日々の疲れが癒される気がする。ああ〜気持ちいい。
 もういっその事、このまま寝てしまおうか?
 などと考えた、その時だった。
 優しそうな女性の声が脳内に響き渡ったのである。

 ――頭上に見える光に向かって進みなさい。
 
 光?
 俺は頭上に視線を向ける。
 すると、眩いばかりの光源がそこにあった。
 あそこから光が発せられているのは分かるが、この光の正体は一体何なのだろう?
 まさか照明器具で照らしているなんてことはないとは思うが……。
 気になった俺は、声の指示通りに、頭上の光源へと向かって進む事にした。
 水の中を泳ぐように、俺は手と足を使って浮上する。
 そして光源の付近に来たところで、またさっきの声が聞こえてきたのである。

 ――さぁここで貴方自身の瞼を開くのです。
 ――その先に見えるものが貴方の進む道標。
 ――それが貴方と我等の希望。
 ――さぁ立ち上がりなさい。
 ――そして恐れず前に進むのです。

 貴方自身の瞼を開く?
 どういう意味だ、一体……。
 もしかして、現実世界にいる俺自身の瞼を開けという事なのだろうか。
 まぁ俺自身の瞼と言っているから、多分そうなのだろう。
 というわけで、俺は言葉にしたがい瞼を開く事にした。
 ゆっくりと、俺は瞼を開いてゆく。
 そして、完全に瞼が上がった、次の瞬間!
 俺の目の前が弾けたように、閃光の如く光輝いたのである。
 またそれと共に、俺の中にも異変が現れたのだ。
 それはまるで、頭の中に、何かがドッと流れ込んでくるような感じであった。
 上手く言えないが、それは決して嫌な感じのモノではなかった。
 それどころか、どこか懐かしい感じがするモノであった。
 何だろう……これは一体。
 俺はその異変に身を任せようとした。
 だが、その直後、周囲は突如真っ暗になり、俺
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