第一章 竜を探求する世界より、愛を込めて
Lv1 目覚めの地
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イシュマリアの血筋なんですか?」
「そのとおりじゃ。国王は代々、神の御子イシュマリアの血族である」
どうやらこの国の王家は、日本の天皇家に近いのかもしれない。
確か初代天皇は神武天皇だけど、元をたどると天照大御神という神様らしいし。
まぁあくまでも神話レベルでの話だが……。
それはともかく、今のはこの地での常識的な話らしいから、一応覚えておこう。
その後も、俺は色々とこの地についての質問をした。
ヴァロムさんの口から出てくる内容は、どれもこれも馴染みのないものばかりだったので、俺はその都度戸惑ってしまった。
まぁ予想していたこととはいえ、現実社会とのギャップを改めて思い知らされると、流石に戸惑ってしまうのだ。
とりあえず、戸惑いつつも話を聞いていたわけであるが、俺は説明を聞くにつれて、少し奇妙な違和感を覚える事があった。が、しかし、その違和感が何なのか分からないのである。
一つ言えるのは、光の女神イシュラナ……神の御子イシュマリア……破壊の化身ラルゴ……これらは、俺がプレイしたドラクエには一切出てこない名前ということであった。
なので、ここが本当にドラクエの世界なのならば、俺の知っているドラクエの世界とは違う可能性があるのだ。
(ここは一体どのドラクエ世界なのだろう……いや、そもそも、本当にドラクエの世界なのだろうか……)
情報が少ないので、まだはっきりと俺も断言はできない。
それに、この人が日本語を流暢に話してることも、少し引っ掛かることであった。
もしここが現代日本ならば、それほど気にする必要もない。が、そうでないとすると何か違和感があるのだ。
だがこうなった以上、ジッとしていてもしょうがない。
今後、色々と情報を得る事ができれば、もしかすると、現実世界に帰る糸口が見つかるかもしれないからだ。
前向きに考えて、とりあえず生きてゆこう。
そう考えながら、俺はこの地での一日目を終えたのであった。
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