第四章
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「それでね」
「そう言われてもよね」
「痩せるつもりはないから」
ダイエットはしないというのだ。
「本当にある程度体格ないとどうしようもないのよ」
「それどのスポーツでもそうね」
「そうでしょ、実際」
「ええ、私にしてもね」
従姉は自分がしていたバレーのことから話した、二人で梅田の阪急百貨店の方に入りながら。
「やっぱりね」
「体格がないと」
「体力がないし動きも合わなくて」
「それでよね」
「無理にダイエットをしても」
「意味がなかったわね」
「本当にね」
こう彩に答えた。
「それで今乗馬してるけれど」
「そっちもでしょ」
「脚痩せようって思ったら」
自分のその脚を見て言う、ズボンに包まれているその脚は実はかなり逞しくなっている。乗馬で鍛えられたが故になのは言うまでもない。
「乗馬なんてね」
「出来ないでしょ」
「乗馬は脚が大事だから」
「バランスも取るから」
「だからね」
「そうでしょ、そう考えたら」
実際にというのだ。
「私も同じよ」
「キャッチャーだから」
「そうしたダイエットはしないわ」
ウエストを引き締めて体重を落とす様なそれをというのだ、こう従姉に話しながら二人で梅田で遊んだ。
そして次の日部活で腹筋に励んでいた、膝を曲げて仰向けに寝て両手を頭の後ろにやって熱心に腹筋をしていた。
その彩にだ、部員達は言った。
「腹筋鍛えてるわね」
「そのウエスト」
「そしてよね」
「引き締まった身体にするのよね」
「そうなの、腹筋を鍛えて」
そうしてというのだ。
「お腹から投げて打つ」
「そしてブロックもね」
「するのね」
「そうしていかないといけないから」
キャッチャーとして、というのだ。
「だから今日もね」
「腹筋を鍛えて」
「それで逞しくなる」
「そうなっていくのね」
「そうなっていくわ、勿論足腰も他のところもよ」
腹筋だけでなくというのだ。
「鍛えて鍛えて」
「そしてよね」
「相手の研究も作戦も考えていって」
「いいキャッチャーになる」
「そうなっていくのね」
「そうなっていくわ」
実際にとだ、彩は部員達に腹筋をしつつ答えた。
「そうしていくから」
「じゃあ今から」
「腹筋を鍛えて」
「いいキャッチャーになる」
「そうしていくのね」
「そうなるわ、しっかりした腹筋があってこそ」
まさにと言う彩だった。
「そうも思うから」
「それじゃあね」
「今日も頑張って部活しましょう」
「トレーニングね」
「鍛えていきましょう」
こう言ってだ、そのうえで。
彩は腹筋を鍛えそうしてだった、この日も部活に励んだ。そのウエストは実に逞しく彼女を支えていた。それもしっかりと。
名キャッチャー
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