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戦姫絶唱シンフォギア〜貪鎖と少女と少年と〜
第四話 覚悟を言葉に換え――
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程度には大きいらしい。

「……父親の事は残念だったな」
「ああ……そういえば父さんと知り合いだったんだよな?」
「うむ。君の父親、鳳史郎(しろう)君は実に聡明であり実直な科学者であった。ウチでの活躍は既に両の手では足りん」

 “ウチ”と、弦十郎は確かに言った。
 つまり、父親はこの今、自分を取り囲んでいる人間達と少なからず知人関係であることは確実。
 鳳はつい聞いてしまった。

「じゃあ父さんはあんた達と……あのシンフォギアを装備している奴らのことも知っていたんだな?」

 弦十郎は黙して頷いていた。

「君には父親の事、シンフォギア装者の事、そしてこれからの事について話しておく必要があると思ってな。そこにいる緒川に君を連れてくるよう指示したのだ」
「自己紹介が遅れて申し訳ありません。僕は緒川(おがわ)慎次(しんじ)と申します。以後よろしくお願いします」

 そう言って優男――緒川慎次はにこりと微笑んだ。一切の嫌味を感じさせないところが第一印象である“優男”を更に強めた。

「さて鳳君。何から聞きたい?」
「シンフォギアを装備していた奴らについてだ。具体的には何で立花響、雪音クリス、そして風鳴翼がシンフォギアを纏っているのか――風鳴?」

 鳳は何故今の今まで気づかなかったのだろうと己の思考の鈍さを恥じた。その前に彼が自分をリディアンで働けるにしてくれた“良いおっさん”だったという事実があったせいもあるが、それにしてももう少し早く気づきたかった。
 そうだ、風鳴なのだ。この自分の目の前にいる男も風鳴なのだった。

「生憎と君が考えているような関係ではないがな。俺は翼の叔父にあたる」

 父親は俺の兄貴だ――そう弦十郎は言葉を付け足す。

「さて、話を戻そうか。彼女らは選ばれた人間……と言えば語弊があるが、認定特異災害『ノイズ』に対抗するための銀の弾丸であるシンフォギアを起動し、そして纏う力を持つ人間なのだ」
「あいつらが……」
「……もっとも、その力を持つ人間がもう四人いたようだがな」
「っ! そうだ! あいつらは一体どこにいるんだ!?」

 つい声を荒げてしまった。それに気づいてしまったが、鳳はその言葉を引っ込めることはしない。あれからずっと鳳の脳裏に焼き付いてしまっているのだ。
 仄暗い闘志を秘めた瞳、全身を覆う灰色の鎧、両の鎖でノイズを粉微塵に切り刻む圧倒的な力。そのどれもが劇烈に、鮮烈に。――知りたかったのだ。一体あの女の子はどれだけの想いをその胸に秘めているのかと。
 そんな彼の無礼には一言も言及せず、弦十郎は解答を与えた。……だが、それは弦十郎にとっては敗北宣言にも等しく。

「……現在調査中だ」
「くっ……!」

 追及したくても出来なかった。何せ、他で
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