最終章:夢を追い続けて
第54話「自分勝手」
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
=out side=
「っ....!」
「がぁっ!」
廊下を飛び回るように駆け抜け、なのははすれ違いざまに一閃を放つ。
峰打ちとは言え、腹に深く入ったため、敵はそのまま倒れ込む。
「...このエリアは、何とか安全を確保できたかな...。」
「まさか、ここまで突然に襲撃してくるとはな...。助かったぞ高町。」
「いえ、お兄ちゃん達に習っていた剣術が役に立って何よりです。」
千冬となのはは背中合わせで周囲を警戒し、安全を確保する。
事の発端は僅か10分前。
監視カメラに怪しい影が映ったのを皮切りに、教員が襲撃に気づいた。
しかし、避難をするには遅く、対処に乗り出した者達はそれぞれ孤立してしまった。
なのはと千冬も同じで、運よく合流した所だった。
「先生と合流できたのは幸先がいいですが...。」
「...あまり迂闊に動けないな。」
「はい。生徒会長やそれに連なる人、代表候補生は自衛の心得がありますが、一般生徒は一部を除いて何もできません。」
二人が倒した男たちは、合流する際に偶然遭遇したに過ぎない。
脅威がまだまだ残っている事には変わりがなかった。
「...襲ってきた人は皆男性...。心当たりはありますか?」
「...大体は予想できる。おそらく、女尊男卑によって追いやられた連中だろう。それならば、ISに恨みを持ち、ISに乗れなくなったのを好機に攻め込んできてもおかしくはない。」
「なるほど...。」
気配を押し殺し、廊下を行く二人。
「...家には既に連絡を入れてあります。しばらくすれば、御神流の使い手である私の家族と、秋十君も来るでしょう。」
「そうか...。おそらく更識の方も援軍を呼んでいるはず...。なら、それまでに...。」
「できる限り敵の数を減らすべき...ですね。」
「まずは孤立している奴らと合流するぞ。」
「はい。」
小声で会話し、二人は廊下を駆けた。この状況を打破するために。
「お父さん!準備できてるよ!」
「分かった!」
高町家にて、IS学園襲撃の報せを聞いた秋十達は、すぐに学園に向かおうとしていた。
「士郎さん!?何を...。」
「詳しくは学園に向かいながら話す。恭也!」
「分かってる。」
恭也はすぐに着替え、支度を済ませる。
「乗ってくれ秋十君。」
「もしかして....。」
「....娘が通ってるんだ。親としても、御神流の者としても、放っておけないさ。」
士郎がそういうと、秋十も意を決して車に乗り込む。
「父
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ