ペルソナ3
1776話
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もその言葉に頷く。
幸いにも……と言うべきか、前にこの部屋に住んでいた人物はこの部屋を引き払った時に中にあった荷物を全て持っていったのだろう。
もしくは、ここの管理人……さっきの人物が片付けるように手配をしたのか。
その理由はどうあれ、部屋の中に家具の1つもないというのは正直どうよ? と思わないでもない。
部屋は4畳くらいに部屋で、水道と小さいシンク、それとガスコンロが1つだけの台所。一応押し入れもあるな。
……一言で言えば、狭い。
いやまぁ、外見から想像はしてたけどな。
そもそも、俺が必要としていたのは夜に安心して時間を潰せる場所だから、こういう部屋でも特に問題はない。
いつまでこの世界にいる事になるのかは分からないが、それを考えると将来的にはもっと広い部屋に引っ越した方がいいのかも知れないが……少なくても今は、このアパートの部屋であっても十分だろう。
「家具とか買わないとな」
「……あっさりとそう言えるお前が凄いと思うよ」
何故か荒垣が俺の言葉を聞くと、感心したように視線を向けてくる。
「そうか?」
「ああ。……まぁ、いい。それでこれがここの住所だ」
いつの間に用意してあったのか、荒垣はこのアパートのある住所が書かれている紙を渡してくる。
「このアパート、富士コーポって言うのか。……別に富士山がある訳じゃないのに、何で富士?」
「さてな。俺に聞かれても知らねえよ。とにかく、用件はこれで済んだだろ。俺はそろそろ行くぞ」
「ああ、分かった。悪いな手間を掛けさせて」
「ふん、気にするな」
そう言うと、荒垣はそのまま部屋を出ていく。
本当に根っからの世話好きだよな。
そんな風に考えつつ、俺はとにかく色々と生活の為に必要な家具やら電化製品やら、何を買うのかに頭を悩ませるのだった。
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