ペルソナ3
1776話
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ないだろう。
だが、見た感じこの男は裏社会に繋がりがありそうに見える。
この男なら、それこそこのルビーを売り払うだけの伝に困るといった事はない筈だった。
「おいおい、何だよこれ。お前、こんな物をどこから持ってきた? 一応聞くが、盗品とかじゃないだろうな?」
「ああ、その心配はない。この宝石の出所が疑われても、盗まれたとかそういう騒ぎになったりはしないのは間違いない」
正確にはこの宝石も盗まれた物であるのは間違いないが、他の世界で盗まれた宝石の被害届がこの世界で出されている筈がない。
ましてや、この宝石の元々の持ち主はいわゆる反社会的な勢力であり、その辺りを公に出来る訳でもないのだから。
その辺りの事情は言えないが、それでも向こうは俺の自信満々の態度に何かを感じ取ったのだろう。やがてルビーを受けるとう。
「ま、いいだろ。取りあえずこの宝石が幾らになるのかは、実際に換金してみねえと分からねえ。……アクセルだったか? お前の自信満々の態度からそれはないと思うが、もしかしたら偽物だったりするかもしれねえからな」
「まぁ、その辺を疑うのは当然だろうな。勿論本物だが、疑うなら好きなように調べてみてくれ。……それで、アパートは?」
一応もしかしたら偽物かもしれないという思いは向こうにもあったのだろうが、俺があっさりと鑑定をしても構わないと言った事で、少しだけ驚きを露わにしていた。
いやまぁ、普通に考えればその辺は当然かもしれないが。
「ったく、こんな宝石をあっさり渡してくるような金があるんなら、それこそポロニアンモールにあるマンションでだって部屋を借りる事は出来るだろうに」
「そうだな。財力的な問題ってだけならそうかもしれない。けど、荒垣から話が通ってるかどうかは分からないが、俺は身分証の類がないんだよ」
「……ああ、聞いてるよ。最初はてっきり不法滞在の外国人かと思ったんだがな」
そう告げる男の言葉に、なるほどと納得する。
身分証を持っておらず、喧嘩の類には強い。そして出所の知れない宝石を持っている。
こうも怪しい条件が揃えば、俺を不法滞在の外国人だと思ってもおかしくはないだろう。
特に、俺の名前はアクセル・アルマーで、見た目もとても日本人とは言えない。
……もっとも、街中を色々と歩いてみたところ、とても日本人に見えない日本人といった連中もそれなりに多かったのだが。
日本人でも茶色の髪の持ち主とかはいるが、染めているんじゃないかってくらいに思えるような相手が結構いる。
そう考えれば、やっぱりここは何らかの原作の世界なのは間違いないのだろう。
「似たようなものだけどな」
不法滞在の外国人。
俺が外国人なのは間違いないし、同時にパスポートの類を持っている訳ではない
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