お菓子な森-終-
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『許さない…よくも…兄さま……兄さま……』
「アハハハッ♪ もっと もっとアソビましょう♪」
「………」
無我夢中でナイフを振り回す少女
その刃を向ける先は 赤ずきんなのか 憎き魔女なのか
「ツギハギさん! 見つけて来ました!! ハァ…ハァ…」
息を切らせながら、ピノキオが走って戻って来た その腕の中には人間の頭が入れられた鳥籠が抱えられている
『兄さま……?』
想像していたよりも早い反応だ
「ヒッ こっちを見てますよ、あの人!」
「お前がその鳥籠を持っているからな」
「ど、どうすればいいのですか!?
このままじゃ、僕があの人に殺されますよ!」
そんなの俺の知ったことではないが……
お菓子の家 迷いの森 双子
「お菓子の家の中にある パン焼きがまに投げ入れろ」
「パン焼きがまですね? わかりました!」
ピノキオはお菓子の家へ一直線に走る
「あ……待って…兄さま
どこへ行かれるの兄さま…」
虚ろな瞳の少女はそれを追いかける
「ドコへ行くのですか? もっとボクとアソボウ?」
赤ずきんは少女の腕を掴み 明後日の方向へ曲げる
腕の骨がギシギシ軋む音がする ポキッと骨が折れた音がする
虚ろな瞳の少女にはそれは見えていない
見えていないから 痛みもない
「パン焼きがま…パン焼きがま……あ、これだ」
ピノキオがパン焼きがまに鳥籠を放り込む
『兄さま!』
引き付けられるように、少女も
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