黒と白
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っていた、彼とはたった2年しか関わっていないが共に命を懸けて背中を合わせた仲。
それを誰かに否定された気がした。
「ふざけるな、ライアを失って辛いのが自分だけだと思うな!たった2年でも俺達は共に"命を掛けて背中を合わせて戦った仲"だ、それを誰かに否定される権利なん……「いい加減にして!」」
キリトくんの言葉に被せて怒鳴ったのは今まで静かにしていたリーファちゃんだった。
「……いい加減にして下さい、ここで言い合って何の得があるんですか。」
「スグ、悪いけど少し黙っ…「うるさい!」……。」
「アスナさん、ライアさんを失って辛いのは分かります、でも今はそんな事をしてる時じゃないと思うんです。生きている可能性が1%でもあるなら、1人よりも皆で立ち向かった方が上手くいくと思いませんか?」
リーファちゃんが私に微笑みながら言った。
その微笑みを見て私は少し冷静になった。
「……そうね、ごめんなさい冷静さを失ってたわ…」
「いえ、冷静さなんてこんな状況になったら失っちゃいますよ。そして、お兄ちゃん?」
私から視線を動かしてキリトくんを睨むリーファちゃん。
キリトくんは固まってヒッと声を上げた。
「お兄ちゃんは過剰に反応しすぎない!分かった?」
「は、はい…!」
リズも溜息を吐いてエギルさんに合図を出した。
「エギル、部屋空いてるわよね?」
「あぁ、お前らの頼みだから開けてあるぜ。」
「ナーヴギアを持ってきて正解でしたね。」
「今は何か中でイベントやってるんだろ?」
私とキリトくんは皆が何の話をしているのか全く分からず、ぽかーんとしていた。
すると、リーファちゃんが笑顔で教えてくれた。
「今からALOに行ってあるイベントを受けます、そのイベントこそが私達の目的です。」
──あ、だからナーヴギアを持ってきてって言ったのね…
やっと謎だったナーヴギアの持参する理由がわかり、隣の部屋へと誘導される。
「よし、向こうでとりあえずどこに集まるか…」
「同じ場所からのログインだから大体同じ場所からスタートのはずだけど。」
「行ってみれば分かるだろ!」
全員がベッドやソファで楽な態勢になったのを確認してから、皆である言葉を唱えた。
『リンク・スタート!』
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