579部分:第四十五話 魏延、一目惚れするのことその十一
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第四十五話 魏延、一目惚れするのことその十一
「仲間が多い方がいいのは確かだしな」
「そうなのだ」
張飛も馬超の言葉に頷く。
「やっぱり多い方がいいのだ」
「そうだよな。それじゃあな」
「鈴々は賛成なのだ」
「私もね」
神楽も微笑んで言う。
「それでいいわ」
「他の者はどうだ?」
趙雲は他の面々に顔を向けて尋ねた。
「この魏延、仲間に加えていいか」
「ええ、いいわ」
「是非ね」
「来て下さい」
まずは黄忠にミナ、月が頷く。そして孔明と鳳統もだった。
「私もです」
「私も」
「さて、それではだ」
趙雲は最後の一人に顔を向けて問うた。
「御主はどうなのだ?」
「私?」
「そうだ、御主だ」
彼女に顔を向けて問う。
「それでどうなのだ?」
「皆が賛成するから仕方ないじゃない」
一応これを理由にするのだった。
「そうでしょ?結局は」
「よし、話は決まったな」
馬岱の言葉を受けてだ。趙雲は微笑んで話すのだった。
「それではだ。桃香殿」
「はい」
「魏延と共にな」
「一緒にですね」
「そうだ。それでだ」
趙雲は今度は魏延に顔を向けて問うた。
「魏延よ」
「はい」
「これからも宜しくな」
「う、うむ」
その言葉に応えて頷く魏延だった。これで彼女は劉備達と共に旅をすることになった。
そうして旅に入る。ここでだった。
その魏延がだ。一行に話すのだった。
「ここから先には」
「先には?」
「私の知己の方がおられます」
こう話すのだった。特に劉備を見ながら。
「そこに行かれますか」
「あっ、そういえば」
黄忠も魏延の言葉に何かを思い出したようであった。ふとしか感じで言うのだった。
「もう少ししたら巴蜀だけれど」
「そこに何かあるんですか?」
「あそこの太守は厳顔だったわね」
この名前を出すのだった。
「彼女がいたわね」
「はい、その厳顔殿です」
魏延も黄忠の言葉に応えて話す。
「あの方がおられます」
「懐かしいわね。どうしているかしら」
「元気です。ただ」
「ただ?」
「近々太守を辞められるそうです」
魏延はこう黄忠に話すのだった。
「何やら思うところがあるらしく」
「それでなの」
「郡は然るべき者に任せて」
それでだとも話すのだった。
「そうしてです」
「成程ね。それじゃあね」
「あの方も私達の仲間に加えてはどうでしょうか」
魏延はまた一行に話した。
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