第四十話 神戸に帰ってその二十三
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「四時半って」
「凄いわね」
「ええ、そうだったのよ」
お母さんもここで言ってきました。御飯を食べながら。
「昔はね」
「寮ってそんなのだったの」
「四時半に起きないといけなかったの」
「それはかなりね」
「しんどいわね」
「二部は特に凄かったのよ」
天理高校の二部は夜間です、所謂夜間学校です。
「上下関係もね」
「上下関係も」
私は食べながらお母さんに応えて言いました。
「あるけれど昔よりずっとましになったみたいね」
「そうよ、千里もそこまではよね」
「なかったわ」
「時代が変わったっていうかね」
「そうしたことはなくなったのね」
「そうよ、ただおみちも朝は早いわよ」
このことはしっかりと言ってきました。
「わかってるわね」
「ええ、やっぱり宗教だから」
「宗教は朝早いのよ」
このことは仏教も神道も同じみたいです、特に禅宗の人は三時半に起きて修行をされるとか。まだ暗い時間なのに。
「だからよ」
「そのこと自体はなのね」
「私達もお手本にしないといけないわよ」
「わかったわ、今朝も早かったし」
それで朝のおつとめを家族全員でしました。
「それを凄いと思わずに」
「そうしようって思うことよ」
「わかったわ」
私はお母さんの言葉に頷きました、そうして朝御飯を食べてです。歯を磨いてお顔を洗ってからでした。お母さんに言われました。
「朝のお散歩一緒に行かない?」
「朝の?」
「そう、これからね」
こう誘いをかけてきました。
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