第二十九話
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ええええええええええええ!」
すると、春雨がそこから雷撃してきた。恐らく、春雨は自爆覚悟で取り合えず一発当ててやろうと考えたのだろう。成る程、悪かねぇ。
「それも甘ぇよ!」
しかし、アタシはそこから海面を蹴って、宙に浮く。アタシのいた場所を通りすぎていく航影。前に木曾がやっていたことの見様見真似だが、上手くいった。
アタシはそのまま春雨の後ろに着地する。そのまま砲弾を取り出して、後ろの春雨に砲門を向ける。
しかし、そこに春雨の姿は無かった。
「!?どこ行きやがった!」
辺りを見渡すが、春雨の姿は見えない。逃げるような時間なんてなかった筈なのに…………!
すると、足元から衝撃が走った。
「ぐっ!?」
この感覚は、間違いなく雷撃、被弾してしまったらしい。
…………よし、まだギリギリ小破ですんだらしい。
「はぁ………はぁ………はぁ………やったぜ…………!」
見ると、そこにはずぶ濡れの二号と春雨が立っていた。二号はともかく、春雨はなかなか色っぽい。
…………………じゃなくって。
「成る程なぁ…………潜ったか!」
ふだん海上の敵を相手にするアタシたち艦娘には、想像もしないような方法だ。
春雨がアタシの前で暴れて、その間に近づいてきていた二号が海中から雷撃…………あわよくば春雨もだったのだろうけど、そんな余裕無かったのだろうな。
「まーさかここまで上手く行くとはな…………後で拓海にお礼言わねぇとな。」
二号がそう呟いた。成る程、拓海の作戦か。それならこんな突拍子もない作戦も分かる。
「だけど、大破判定まではまだたりないぜ?」
そう、まだ一発だ。おまけに全身ずぶ濡れになっているんだ。かなり動きにくいだろうし。
「あー、それはですね…………。」
すると、二号と春雨は雷撃の構えをした。
「「真っ向勝負だ!」ですよ!」
そう言うと、二号と春雨は同時に魚雷を発射した。
ほほう、あえて真正面からか。確かに、あんな奇襲の一発じゃあお互いに満足できねぇ。
「はっはっは!威勢のいいガキどもが!精々足掻いて見せなぁ!」
アタシは、奥の手の水上機を飛ばした。
久々に、戦闘が楽しいと思った。
―五時間後 医務室―
「いい戦いだったけど、後一発だったね。」
拓海が、ボロボロになってベッド寝ているに俺と春雨に声を掛けてきた。(こいつにしろ悠人にしろ、一体いつまで居る気だ?)
…………結局、本気を出してきた摩耶さんには一発も当てることができず、完膚無きまでに叩きのめされた。
今は、摩耶さ
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