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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
573部分:第四十五話 魏延、一目惚れするのことその五
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第四十五話 魏延、一目惚れするのことその五

「それが食べられないのか」
「それは残念なのだ」
「ただ。変わった食べ方があるんですね」
 劉備は神楽達に話してきた。
「お茶漬けですか」
「あれね」
「あれってあっさりしていて凄く美味しいですよね」
 こう神楽に話すのだった。
「冷えた御飯に漬物とか乗せてそこにあったかいお茶をかけるだけなのに」
「そうでしょ。お湯でもいいでしょ」
「はい、本当に」
「あれはね。中々いいものなのよ」
 神楽は微笑みながら劉備に話す。
「もう簡単に済ませたい時とかね」
「そうですよね、あれはかなり」
「じゃあ今はね」
「はい、お弁当ですね」
「それですね」
 孔明と鳳統がここでまた言ってきた。
「それでしたら」
「あそこはどうでしょうか」
 丁度ここで一行の目の前に岩場が見えてきた。それを指し示してなのだった。
「あそこで皆で座って」
「それでお弁当にしましょう」
「じゃあ私トンカツ弁当ね」
「鈴々はドカベンにするのだ」
 馬岱と張飛が目を輝かせて話す。
「肉餅弁当も捨て難いけれど」
「まずは量なのだ」
「ではだ」
「ああ、あたし達もな」
 趙雲はクールに、馬超は朗らかに話す。
「メンマ弁当を食べるとするか」
「馬の煮付け弁当をな」
「本当に食文化はかなり進んでるわね」
 神楽はこのことをあらためて認識した。
「この世界のこの国は」
「そうみたいね」
 黄忠も彼女の言葉に頷く。
「今まで自覚していなかったけれどね」
「まあとにかく私もね」
 神楽もだというのだ。自分でだ。
「お弁当にさせてもらうわ」
「そうだな。それではな」
「皆で食べましょう」
 関羽と劉備も笑顔で言う。そうしてだった。
 一行は岩場に腰を下ろしそこで皆で弁当を開き食べる。それが終わってだ。
 少し休息を取った後でまた歩きはじめた。そこでだった。
 馬岱がここでミナと月に言うのだった。
「あのですね」
「ええ」
「どうしたんですか?」
「さっきのおやつですけれど」
 彼女が今言うのはこのことだった。
「お団子どうでした?」
「ああ、あれね」
「美味しかったですよ」
 二人は笑顔で馬岱の問いに答えた。
「あっさりとした甘さでね」
「よかったですよ」
「そうですか。それじゃあ」
 馬岱もそれを聞いてだった。懐から団子を出したのだった。
 そしてそれを食べようとする。しかしここで、であった。
「!?」
「殺気!?」
「これって」
 劉備に孔明、鳳統以外の面々が一斉に身構えた。当然馬岱もだ。右手に槍を構え左手に団子を持ったままで、である。
 そうしてだ。彼女はその姿勢で言うのだった。
「何か凄い殺気だけれど」
「これはな」

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