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転生とらぶる
ペルソナ3
1774話
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くる。
 まぁ、俺は片腕を庄司とかいう男の拳で塞がれているからどうとでもなると思ったんだろうが……

「甘いな」
「うわぁああっ!」

 俺の口からそんな呟きが漏れると同時に、庄司とかいう男の口から悲鳴が上がる。
 ……当然だろう。俺が呟いたと思った瞬間、いきなり空中に浮かんだのだから。
 いや、正確には空中に浮かんだのではなく、俺に掴まれた拳を起点として振り回されたというのが正しい。
 そして次の瞬間には、庄司とかいう男は俺を殴ろうとしていた仲間の身体に叩き付けられる。
 人間を武器にするというのは、よくある話だ。
 ……よくある話、だよな?
 ふとそんな疑問を抱きつつ、こっちは庄司を振り回しながら次々に他の男達に叩き付けていく。
 まさか仲間を武器にされるとは思わなかったのだろう。
 そんな光景を見て、荒垣はただ唖然としてその様子を眺めていた。
 強面という言葉がこれ以上ない程に似合う荒垣だったが、今の様子を見ればどこか笑みを誘うような、そんな顔と言ってもいい。
 勿論、荒垣がそんな事を言われれば、とてもではないが許容出来ないだろうが。
 結果として、仲間に叩き付けられた庄司はそのまま意識を失い、他の仲間に連れられてその場を去っていく。

「お前、無茶をするな」
「そうか? あの程度の相手で無茶とか、そういうことはないと思うけどな」
「……はぁ、あの馬鹿は非常識だ非常識だと思っていたが……あの馬鹿よりも非常識な奴がいたとはな」
「あの馬鹿?」

 少し気になってそう尋ねるも、荒垣は何でもないと首を横に振る。

「何でもない。それより、アルマーは何でこんな時間にこんな場所にいるんだ?」
「それを言うなら、荒垣だって同じようなものだと思うけどな。……まぁ、いい。俺は丁度昨日ここに来たばかりなんだよ。だから家とかもまだない」
「は? お前、月光館学園の生徒じゃなかったのか?」
「残念ながら違うよ」
「……はぁ、まぁ、いい。取りあえず来い。一応助けて貰ったんだし、飯くらいは奢ってやる」

 そう告げ、荒垣は俺を連れて近くにあるファミレスに向かうのだった。
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