第五章
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「そうしてね」
「わかった、それじゃあな」
こうしてだ、彼は実際に飛び入りで健康診断をしてもらうことになった。その結果は早く出してくれと頼みとりあえずすぐにわかるものを教えてもらったが。
医師は彼にだ、暗い顔で言った。
「すぐに休んで下さい」
「すぐにですか」
「過労が身体に出てです」
そしてというのだ。
「身体全体が非常に悪くなっています」
「そんなにですか」
「はい、このままですと」
「過労で、ですか」
「死にます」
倒れるどころか、というのだ。
「そうなります」
「だからですか」
「はい、今日はお休みですね」
「はい」
「なら明日からです」
「休んで、ですか」
「身体をいたわって下さい、肩も腰も膝も脊椎もですが」
そうした場所だけでなくというのだ。
「内蔵にも疲れが出ていて」
「それで、ですか」
「危ない状況なので」
「だから休んで」
「今のお仕事もです」
そちらについてもだ、医師は翔真に真剣な顔で話した。
「お考えになって下さい」
「と、いいますと」
「非常にお身体を酷使するお仕事ですね」
「チェーン店の酒屋ですが」
「どういった業務内容か知りませんが」
医師本人はだ。
「ですが」
「それでもですか」
「かなり身体を酷使していることは間違いないので」
「辞めることも」
「私はそこまで言えませんが」
人生のことつまりプライベートだからだ、医師もそこはというのだ。
「ですがお身体のことを考えますと」
「そうですか」
「まずは休まれて下さい」
明らかなドクターストップだった。
「そうされて下さい」
「わかりました」
こうしてだ、診断書も出てだった。翔真は休養を取ることになり会社を休むことになった。しかも只休むだけでなくだ。
医師から入院を勧められ病院に入った、そこで見舞いに来た留華に言われた。
「もう入院する位だから」
「それでか」
「会社はね」
今勤めている酒屋はというのだ。
「辞めた方がいいわよ」
「そうか」
「健康診断で過労死寸前って言われたのね」
「ああ」
その通りだとだ、翔真は答えた。
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