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NARUTO 桃風伝小話集
その23
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だが、突き放すには諸々の事情が邪魔して踏み切れない。
伝説の三忍の一人と繋がりや、オレ自身の修行相手、果ては食生活の一切を気付けば握られてもいる。
だからこそ、いつの間にか大分オレと近くなってしまったナルトの存在自体が気に入らない。
そしてシカマルの推測通りならば、きっとオレはアイツと班を組まされる。
だが、まあ、それは良い。
ある意味では好都合でもある。
下手に使えない奴と組まされるよりは大分ましだ。
だから別に良いだろう。

問題は、だ。
その組み分けにはもう一つ、オレに対する里の思惑が絡んでいるだろう事だ。
オレはこの里に一人だけ残された、うちはの血継限界を継ぐ者でもある。
何事もなく、順調にオレ達が成長を続けて、結婚だのなんだのの話が出てくるような年頃になる前に。
オレが戯れに手をつけてても問題なさそうな相手でオレの周囲を固めておく、という観点もあるんだろう。
あからさまに種馬扱いされてるようで、気分が悪い。

しかもアイツは、オレと班が同じになれば、今まで通り、オレの隣に在り続けようとするだろうし。
それは、まあ、それも別に良いのかもしれない。
そもそもアイツはオレに自分が女だという事がバレてる事を知らないし、まあまあアイツはいろんな所で役に立つ。
メシも上手いし、母さんがアイツに仕込んだあれこれも悪くない。
オレの修行相手としてもかなり有益だ。
だから、アイツの存在自体は悪くはない。

悪くはないが、だからこそ、このオレが自然とそう思わされている事が気に入らない。
のに。

「今んとこ、オレらの同世代じゃお前とヒナタの二人っきゃナルトの力になってやれねえし、ヒナタの奴は実家のしがらみが多くて自由に身動きとれねえし、性格的にも自分から積極的に動くような奴じゃねえからな。言っちゃあなんだが、ナルトに関しちゃ、お前以上の適任がいねえんだよ。オレにはまだよくわかんねえけど、オレの親父が言うには、どんなおっかねえ女にも可愛いとこがあって、そこんところを護ってやんのが一人前の男なんだとさ。めんどくせーけど、それが出来なきゃ男じゃねえとか言われたら、どうやったって気になんだろ!つっても、ナルトに信用されてねえオレにゃーどうしようもねえしよ。だから、アイツの近くにいるお前に頼むしかねえんだ。お前だってそう言うのが分かるから、陰でアイツのフォロー入れてやってんだろ?」

語られていくシカマルの言葉にぐうの音も出せずに沈黙するしか出来ない。

「こういうのはオレが口出す事じゃねえってのは分かってんだけどよ、お前とナルトが並んでるのみると、なんかこー、訳もなく不安になるんだよ。このままだと、いつか何か取り返しのつかねえ事になっちまうんじゃねえか、ってさ」

そして察しのいいシカマルが漏らした漠然とし
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