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NARUTO 桃風伝小話集
その23
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んならきっちりナルトを見て、ナルトが傷付かねーようしっかり守れよ!お前、守り方が中途半端なんだよ!言っておくが、オレがアイツに気付いたのは、お前の中途半端なナルトに対する態度の所為だかんな!?」

意味不明なセリフに、オレは再び眉を寄せた。

「あ?」
「アイツと連んでアイツのフォロー入れてやるんなら、お前がナルトを不安がらせんな!そうじゃなくても、女に顔を曇らせるような事すんじゃねーよ!男が女を守るってのはな、どんなに自分が貧乏籤引こうが、守ってる女がどんな時もずっと笑顔でいさせるって事なんだよ!」

思いもよらない言葉をぶつけられ、薄々感じていたオレの狡さを容赦なく両断される。
衝撃に固まったオレだったが、じわじわと怒りがこみ上げて来た。
なんでこんな事をこんな奴に言われなくちゃならない!!

「うるさい!オレがどうしようが関係ねえだろ、てめえには!」
「ああ、ねえな!だが言った筈だぜ?オレ達はお前らを木の葉の里の仲間だと思ってる。お前もアイツも額当てを付けて今日ここに来たって事は、お前らは木の葉の忍になったって事だろ。オレは、木の葉の里に生きる仲間として、女が辛い目にあうのは見過ごせねえ。アイツがどう思うかは関係ねえ!オレは里の忍として、男として女は守るもんだと、とーちゃんとかーちゃんに口を酸っぱくして言われてっからな!めんどくせーけど、おめーらを放っておく訳にゃー、行かねーんだよ!」

らしくもなく熱い台詞に戸惑いつつ、その芯の熱さにオレはシカマルに対して敗北感を感じ始めた。
オレは、今までそんな事をはっきりとナルトに対して感じた事はない。
ただ漠然と、自分に付きまとうナルトの表情や仕草に時折心和ませ、和む事から目を逸らし、相通じる昏い思いをぶつける相手として利用していただけだ。

そして、それはナルトも変わらない。
変わらないが、それでもアイツはオレとは違う。
アイツにはオレとは違って、屈託ない無邪気な明るい笑顔が似合う事に気付いていた。

そうして、アイツが本当に志し、アイツが目指している物は、そんなアイツからあの笑顔を奪うものだと言うことにも気付いている。
だが、それを失えば、生きる指標すら失う絶望を味わうだろう事も、オレは感覚的に知っていた。

だからこそアイツの存在が疎ましく、好ましい。
傷の舐め合いとも違う何かを、オレはナルトに感じていた。
それが何か良くは分からないし、知るつもりもないが、オレ以外の奴がアイツをしたり顔で語るのが気に入らない。
容易くアイツに近付こうとするのは許せない。

「てめえ、アイツに惚れてんのか」

それならば、考えがある。
決意は容易くオレの両目を燃え上がらせる。

「おわっ!ちょ、サスケてめえ!んな、マジになんなって!」

オレが発現さ
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