569部分:第四十五話 魏延、一目惚れするのことその一
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第四十五話 魏延、一目惚れするのことその一
第四十五話 魏延、一目惚れするのこと
擁州に送られた臥龍達を待っていたのは。まさに地獄であった。
「うう、起きたらすぐに修業」
「そして飯食ったら夜まで強制労働」
「晩飯からまた寝るまで修業」
「雨の日も雪の日も」
「何だってんだよ」
かつて賊だった者達が嘆いていた。
「ここはよ」
「鬼がいるしよ」
「しかも二人な」
「まさに地獄だよ」
「どういう場所なんだよ」
「ねえ兄貴」
子分が臥龍に話す。彼等は今大雨の中働かさせられている。城壁の修復をしているのだ。
その中で土を担ぎながらだ。前にいる彼に尋ねたのである。
「ここに来てから思ってたんですけれど」
「何だ?」
「あっし等ずっとこのままですかねえ」
こう彼に言うのだった。
「ひょっとして」
「そうみたいだな」
臥龍は実に面白くなさそうに述べた。
「どうやらな」
「あの二人の考えじゃですか」
「あの姫様はわからねえよ」
臥龍は既に董卓に会っていた。彼女には特に悪いものは感じなかった。むしろ非常にいいものを感じていた。しかしなのだった。
「けれどな」
「あの二人はですね」
「キムとジョンか」
この名前が出て来た。
「あの連中は何なんだろうな」
「あの連中も別の世界から来たそうですけれど」
「時代は違うが俺達と同じ世界みたいだな」
「あっ、そうなんですか」
「どうやらな」
そうだと言うのだった。
「そうみたいだな」
「そうなんですかい。あっし等と」
「ああ、それでだ」
「それで?」
「手を休めるんじゃねえぞ」
忠告だった。実際に二人は今もっこを担いでいる。そうしながら話をしているのである。あちらこちらを動き回りながらである。
「それはいいな」
「そうでやすね。若し手を休めれば」
「地獄だからな」
だからというのだ。
「速攻で鳳凰脚だぞ」
「あれ喰らったら痛いでやすよ」
「だからだよ」
二人のところに山崎が来た。それで言ってきたのだ。
「いいな、絶対に休むなよ」
「おお、あんたか」
「ああ、新入りわかってるな」
臥龍に挨拶を返しながらまた言う山崎だった。
「その辺りはな」
「嫌でもわかるさ。初日にやられたからな」
いきなりであったというのだ。
「いきなりよ。休んでたらよ」
「鳳凰脚だったんだな」
「あの連中容赦って言葉知らねえのかよ」
「ああ、そうさ」
まさにその通りだというのだった。
「そんな言葉は一切な」
「知らねえか」
「だからやばいんだよ」
山崎はこう話す。
「あと休憩もな」
「そういえばねえな」
「朝起きて飯食って昼に飯食って」
スケジュールはそうしたも
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