第四章
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「何もわかってないとか内容がないとか」
「言われ放題ですね」
「よくそこまで書きますね」
「その主張と同じで薄っぺらいとかね」
とかく書かれ放題だというのだ。
「面白くないとか」
「よくそんなの書きますね」
「ネットってそんなのばかりですね」
「早くなくなればいいのに」
「心からそう思いますね」
「読みたくないなら読むな、観たくなければ観るな」
鳥越はトンベリを飲みつつ言った。
「そうだよね」
「はい、本当に」
「やれやれですよ」
「テレビの力を舐めるなですよ」
「こっちが情報流してるんですからね」
スタッフ達もトンベリを飲みつつ言う、しかしだった。
鳥越の主張は常に批判された、薄っぺらいだの何もわかっていないだの内容がないだのだ。
ネットではだ、早速彼のある元知事が出ていた番組でその日の発言が取り上げられて批判されていた。
「政治家は石部金吉じゃないと出来ない!?」
「また馬鹿言ったなこの阿呆」
「政治家も能力だろ」
「清廉潔白な政治家が絶対に有能かよ」
「そうとも限らないだろ」
「本当にこいつ何もわかってないな」
「やっぱりド馬鹿だ」
こう書かれるのだった。
「タレーランやフーシェ観ろ」
「汚職しても人間として信頼出来なくても政治家は能力だろ」
「逆に清潔でも無能だと意味ないだろ」
「どの仕事でもそれ同じだろ」
「そう言う御前はどうなんだよ」
「コネばかりで仕事貰ってるだけだろ」
「漫画もつまらねえし言ってることも馬鹿丸出しだろ」
こう言われるのだった。
「それでよく偉そうに言えるな」
「というか偉そうに言うだけが取り柄だな」
「たかがヘボ漫画家だろ」
「テレビに出てるだけで偉そうにするな」
「一銭五厘の価値もない奴だな」
「もう立派な老害だよ」
まだ六十にもなっていないがそうなっているというのだ。
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