第一章
[2]次話
因果応報
鳥越満は漫画家である。
しかしだ、、最近だ。
漫画を描くが通っていた大学の先輩や同期、それに漫画家になる前に勤務していた出版等のコネでだ。
テレビにも出てコメンテーターとしても活躍していた、そこでいつも何かしらの発言をしてそこからも収入を得ていた。
その中でだ、鳥越は収録後スタッフ達と一緒に飲んでいる時に言った。
「いいよね、テレビって」
「そうでしょ」
「何か言ったら凄いギャラでしょ」
「顔も売れますし」
「こんないいものないでしょ」
「まさに濡れ手に粟ですよ」
「全くだね、いやコネでね」
大学のとだ、鳥越は銀座のバーの雰囲気も楽しみつつ言う。
「こんな仕事も入ってね」
「テレビの言いたいこと言えばいいんですよ」
「芸能人のこととかも」
「それで視聴者は納得しますし」
「テレビの言うことは皆鵜呑みにしますから」
「先生の漫画の宣伝にもなるし」
「そうそう、僕の漫画の売り上げもね」
鳥越は最高級のトンベリだの何なりを飲みつつさらに言った。
「上がったし」
「テレビで名前と顔出ますしね」
「だからですよ」
「テレビは余計にいいんですよ」
「先生にとっても」
「名前が売れて僕の言葉が皆を動かす」
このことがというのだ。
「最高だね、もう止められないね」
「全くですよ、ですから」
「これからもどんどん出て下さいね」
「それで言って下さい」
「芸能界のことでも野球のことでも」
「言えばそれで視聴者は信じますから」
スタッフ達もトンベリだのを飲みつつ鳥越に言う、そしてだった。
鳥越はどんどんテレビに出てだった、発言を繰り返した。その発言はテレビに添ったものであったが。
視聴者は彼の発言を鵜呑みにしてそのまま考えた、野球選手とアナウンサーの結婚は反対だのある女子アナへの攻撃だのゴシップでの発言だのだ。
ある女性のお笑いタレントの顔を見てだ、鳥越はこんなことも言った。
「いやあ、あいつブスだよね」
「ブスですか」
「うん、ああした顔のブスはね」
堂々と言うのだった。
「殴りたくなる顔、そんなブス久し振りに観たよ」
「そこまでなんですね」
「僕思ったよ、本当にね」
こう笑って言う、この時はこの発言は視聴者は笑っているだけだったが。
この発言から数年後だ、インターネットが普及してそのタレントの応援サイトで鳥越のこの発言が取り上げられたが。
ファン達は鳥越のその発言に怒ってそれぞれ書き込んだ。
「酷いですね」
「こんなこと普通言います?」
「人の顔のこと言うなんて最低ですね」
「しかも殴りたくなる顔とか」
「人間としての品性疑いますね」
鳥越のついてこう書いていった。
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