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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
568部分:第四十四話 怪物達、北にも出るのことその十五

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第四十四話 怪物達、北にも出るのことその十五

「絶対にまずは沸かしてお湯にしてから」
「そうして飲まないといけませんよ」
「水か」
「そういえばいつもそうしているのだ」
 関羽と張飛がここでこのことに気付いた。
「お茶を飲む為だがな」
「それはいいのだ?」
「はい、とてもいいです」
「お茶も身体にいいですし」
 二人は関羽達の問いにこう答えた。
「とにかく生水は危ないですから」
「絶対にそのまま飲まないで下さいね」
「そうね。下手をすると命に関わるからね」
 神楽もこのことを知っていた。
「だからそれが一番ね」
「ええ。火はあるし」
「絶対にそうしましょう」
 ミナと月もだった。
「シーサーに飲ませるお水もね」
「注意してですね」
「とにかくお水なのね」 
 劉備も言った。
「気をつけないといけないのは」
「はい、お腹を壊すだけでは済みませんから」
「食べ物も」
 それもだというのだ。
「何かにつけて気をつけて」
「そうしていきましょう」
「ううむ、食べ物はそういえばな」
「これまで美味しければいいと思っていたのだ」
 関羽と張飛の言葉だ。
「だがそうではなくか」
「気をつけないと駄目だったのだ」
「特に生肉は駄目よね」
「はい、お魚はとりわけです」
「絶対に火を通して下さいね」
 孔明と鳳統は神楽の問いにも返す。
「河のものが危ないです」
「虫がいますから」
「虫って」
 劉備は二人の言葉にぎょっとした顔になる。色は白くなっている。
「そんなのまでいるの」
「ですから本当にです」
「危ないですから」
「わ、わかったわ」
 劉備は声も少し震えていた。
「それじゃあ本当に」
「これは兵隊さん達もですね」
「そうなるわね」
 二人はこのことを軍にも当てはめて考えていた。
「生水は厳禁ということで」
「絶対に沸かしてから」
「それで食べ物も火を通して」
「そうして食べないと」
「さもないと大変なことになっちゃうのね」
 劉備も二人の話を聞いてわかったのだった。
「それだけで」
「戦う前に戦力を消耗してはどうにもなりませんから」
「ですから」
 それでなのだった。とにかく二人が考えを及ばせている事柄は広く深かった。
 そしてそんな話をしながらだった。一行はさらに進む。そうしてだった。
 ある郡に向かおうとしていた。そこでもまた彼女達は出会うのであった。新たな仲間に。


第四十四話   完


                2010・11・13

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