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SAO:tr5―ジョーカー―
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性との交流が深くなってきた兄、特にアスナと接している回数でいえばアスナが一番多いはずだ。言葉にしないけど絶対に彼女にしたいなーみたいな感情があるに違いない。

「やっぱソロと違ってパーティ組むといろいろと楽だし安定するな。あと、アスナの細剣を的確にクリティカルヒットするあの技量は流石としか言えない。」

 そういうこと聞いてんじゃねぇよ。
 アスナが凄いのは今に始まったことじゃないんだよ。私が聞きたいのはKO・I・BA・NA、恋バナなんだよ!
 私の必死な想いに気がついたのか、それとも私の顔を見て察したのが兄が明様に嫌な顔をしていた。

「……お前、絶対そういうこと聞いてんじゃないみたいな顔しているな」
「わかっているのなら、聞きたいことを話してみなさいよ」
「嫌だね」
「は?」

 兄は二カッと挑発する様にな意地悪な顔をして拒否した。

「悪いが、キリカが聞きたい話は話すつもりないから諦めることだな」

 そう言って、この話を終わらせる様に兄は目に目の前にある巨大な扉の前へと行ってしまった。

「……ぜってぇ何かあったでしょ」

 誤魔化しているのはわかったし、今日はいつもより機嫌が良いことはわかった。ただ、その内容までは読み取ることは出来なかった。
 ……まあ、変に真面目になって暗くなるよりかは百倍マシだけどさ。私ぐらい正直に言ってもいいんじゃないか。
 なら、しばらく兄はアスナに任せましょう。
 私は正直に恋バナしてくれない兄なんかよりもドウセツと一緒にイチャイチャするもんねーだ。
 そう決めた私は扉を見上げているドウセツの傍に寄った。

「ドーウセツ」
「語尾にハートつける様に呼ばないでくれる? 虫唾が走る」
「鬼!」

 兄もドウセツも、もうちょっと私のこと優しくしてくれてもいいじゃない。

「ねぇ、どうする……? 覗くだけ覗いてみる?」

 そんな中、アスナは目の前の大きな扉を見ながら提案を持ち掛けてくる。強気な台詞とは裏腹に、声色は不安を感じられた。その証拠として無意識なのか、ギュッと兄のコートの袖を掴んでいた。
 ……真面目に考えれば、アスナが不安になるのもわからなくない。この先は間違いなく七十四回目のボスと対面する。七十三回もボスを倒してきたが、容姿とか形状、雰囲気とか迫力は多種多様。慣れるものではないからね。
 それに私もこういうシチュエーションはぶっちゃけ怖い。

「……ボスモンスターはその守護する部屋から絶対に出ない。ドアを開けるだけなら多分……だ、大丈夫……じゃない……かな?」
「……そこは言い切りないと、兄としても男としとてかっこつかないよ今だけハーレム男」
「お前はほんと、一言二言多いな。とにかく一応転移アイテムを用意してくれ」

 だって本
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