SAO:tr5―ジョーカー―
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元々『軍』は攻略組の一つの組織だったんだけど、二十五層はクォーター・ポイントと呼ばれる強力なフロアボスとの戦いで大半の主力を失い、再起不能に追い込まれて攻略から引くことになった。なのに、今になって最前線に『軍』がいる?
そんなことを疑問に思っているとドウセツが答えるように話し始めてくれた。
「……アスナの噂は本当らしいね」
「噂?」
「前線に出てこなくなったことが内部で不満が出ているそうで、その不満を解消するためか、少数精鋭部隊を送って、その戦果でクリアの意思を示すって言う方針を決め、その第一陣がそろそろ現れるだろうって話よ」
「プロパガンダ的な感じかな?」
「へーそんな言葉知っていたんだね」
「……バカにしているよね?」
「バカにしていたわ」
「そんなあっさりと断言されても……にしても、いきなり未踏破層に来て大丈夫かな?」
「大丈夫なのかはともかく、アスナの噂が本当だとすれば、彼らは必ずボス攻略狙うわ。それに釣り合う実力があるのか、彼らが賢いのかは知らないけどね」
我々、軍が七十四層のボスを倒したと、大々的に宣伝するのならドウセツが言うことは大いにあり得る。
「だからあの人数か……いや、まさかいきなりボス戦とかないよね?」
「賢いのならしないわ」
「いや、いきなりボスに挑むほど無謀じゃないんだと思うけど……」
一か八かで挑んでも倒せるようなボスじゃないんだけどなぁ……。
それ以前に、まだ誰も七十四層のボスを誰も見ていないんだ。誰も攻略の仕方もわかっていないのに、いきなり挑むのは命を捨てる様なものだと思うから……流石にそれも『軍』はわかっている……と思いたい。
「とりあえず、私達は私達で進もうか。もうすでに半日を迎えちゃうしね」
「それもそうね」
私はマントを外し、マップに気を配りつつ、可能な限りのスピードで進む。草原の向こうにそびえ立つ巨搭、赤褐色の砂石で組み上げられた円形の構造物。第七十四層の迷宮区の入り口を目指した。
●
「さっそく、出たわね」
七十四層の迷宮区の最上部近くでと言う、骸骨の剣士のモンスターと遭遇した。身長ニメートルを超える不気味な青い燐光をまとい、右手に長い直剣、左手に円形の金属盾を装備している。隙が多いが、骸骨のくせに恐ろしいほどの筋力を持っている。
「ということで、さっそく“あれ”をやりましょうか」
「…………マジで本気で冗談なく言っているの?」
「貴女しか出来ないことだからやるに決まっているじゃないの」
「たく……わかりましたよ。でも、やるからにはちゃんとやってよね」
「できるだけちゃんとするわ」
「できるって断言して!」
ドウセツは私に対してバカバカと連呼
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