ペルソナ3
1773話
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そも現在俺が巻き込まれている現象は色々な意味で謎が多い。
ましてや、この塔はその現象の間だけ存在している場所だ。
そう考えれば、3階以降に影で転移出来ないのは、そうおかしな話でもないのか?
そんな風に考えつつ、取りあえず一度行った場所であれば影の転移が出来るという事に満足して、そのまま影のゲートではなくターミナルに入る。
すると次の瞬間、俺の姿は2階にあるエントランスにあった。
「遅いわよ」
「ああ、悪い。ちょっと試してみたい事があってな」
不満そうな様子のゆかりに、そう言葉を返す。
「試したい事?」
「ああ。知っての通り、俺には影を使った転移魔法がある」
「そうね、何度も驚かされたけど」
「それを使って、3階よりも上の階層に転移出来ないかどうか試してみたんだが、転移出来なかった。2階には好きな場所に転移出来たんだけどな」
「それって、1回行った場所じゃなきゃ転移出来ないって事?」
「そうらしい。俺としては、ちょっと予想外だったが……まぁ、こんなファンタジーな現象に巻き込まれているんだと考えれば、不思議じゃないけどな」
そう告げると、ゆかりも微妙に納得したような、していないような……そんな微妙な表情を浮かべる。
「どうした?」
「ううん。……転移魔法とかそういうのを聞かされても、自分でも思ってもみなかった程に話を受け止められていると思って。正直、まさか自分がこういうのに巻き込まれるとは、思ってもいなかったから」
「あー……だろうな。俺から見ても、ゆかりは順応するのは早いと思う。けど、それは別に悪い事じゃないだろ? 寧ろ、こういう現象に巻き込まれたんだと考えれば、向いている。……ゆかりなら、魔法世界でもそれなりにやっていけそうだな」
「ちょっと、何よその魔法世界って」
「確か昨日ちょっと言ったと思うけど、シャドウミラーが関係を持っている世界にある異界の1つだ。表向きは普通の世界だが、実際には魔法が存在する世界で、その世界では火星に魔法世界という異界が存在する。ああ、ちなみにその火星では色々な世界から人がやって来て、テラフォーミングしているな」
「どんな世界よ、それ」
「ま、色々な世界で自分の世界にいられなくなった連中が集まっているんだよ」
修羅やギアス世界の人間達、それに今は少ないながらもSEED世界からもコーディネイターがいるらしい。
そういう連中や、シャドウミラーから貸し出しているメギロート、イルメヤといった代物を含め、大幅にテラフォーミングが行われている。
「……何だか、ちょっと興味深いような、怖いような、微妙な感じね」
「そうだな。それでも色々と賑やかな世界だってのは間違いないぞ。機会があったら、招待してやるよ」
「まぁ、考えておくわ。それより、そろそろ塔を
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