ペルソナ3
1773話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
名称はこの装置の性能を端的に現しているのは間違いない。
だが、同時に俺の中で転移装置といえば、システムXNやゲートといった物を現している。
ホワイトスターと繋がった時、この装置を転移装置と呼んでいれば、混乱する可能性もある。
だとすれば、転移装置以外の呼び名……
「そうだな、これからこの装置は転移装置じゃなくて、駅を意味するターミナルって呼ぶ事にするか」
「ターミナル? まぁ、それらしいし、どうせこのシステムを使うのも私達だけだからいいと思うけど……何で?」
「いや、シャドウミラーには転移装置って言葉が普通に使われてるからな。もしこの世界とホワイトスターが繋がった時、混乱しないようにだ」
「ふーん。まぁ、アクセルがいいなら、いいんじゃない? 私は別に呼び名について拘りがある訳じゃないし」
こうして、この転移装置の名前は以後ターミナルと呼称する事になる。
「そんな訳で、ゆかりの初体験だな」
「ちょっ! あんた、いきなり何を言ってるのよ! 馬鹿じゃないの!? てか、馬鹿でしょ!」
俺の言葉に何を……いや、ナニを想像したのか、ゆかりの顔が赤く染まる。
しかもいつもなら2回言う時と違って、馬鹿でしょと断言すらされていた。
「ああ、そう言えばゆかりは男慣れしてなかったんだよな」
「馬鹿!」
そう告げると、真っ赤な顔で俺を睨み付けながら炎獣の猫を手にターミナルに入る。
そして次の瞬間には、ゆかりの姿は消えていた。
なるほど、端から見ると転移装置以外の何物でもないな。
レモン辺りがこれを見れば、かなり興味深いと思うかもしれないが……何とか取り外し出来ないか?
一応、本当に一応といった感じでターミナルに触れて空間倉庫に収納しようとするも、収納は出来ない。
恐らくだが、ターミナルとこの塔が一体になっているというのが大きいんだろう。
「さて、ゆかりはエントランスに戻ったし、俺はもうちょっと先の様子でも……」
そう思いながら、影にその身を沈め、3階、4階、5階といった場所にちょっと姿を現そうとするも……
「うん? ……何だ、これ」
今まで、多くの世界でその猛威を振るってきた影のゲート。
だが、その影のゲートを使って上層階に転移しようとしても、転移出来ないのだ。
どうなってるんだ? エントランスからここには、特に問題なく転移出来た。
実際……
影に沈み、最初に2500円が入っていた宝箱にある場所にも、問題なく移動出来る。
だが、それでも3階、4階、5階といった場所には転移出来ない。
「俺が行った事のある場所でなければ、転移出来ない?」
そう呟くと同時に、今の答えが合っていることを理解する。
普通であれば全く考えられない事だが、そも
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ